2019年9月の旅行七日目、二番目の目的地はGausac。ボソスト(Bossòst)から南東に約16km、車で約17分の道のりです。
ボソスト(Bossòst)からは、ガローナ川(フランス語ではガロンヌ川)に沿うように続く230号線を南下し、いったん大きな町ビエジャ(Vielha)に入ったあと、そこから細い道(Carretera Gausac)を北上します。
ここでの目的は、Sant Martin de Tours de Gausac。
ゴサック(Gausac)では、うっかり広場まで登って行ってしまい、やっぱりさっき見た教会だわ、と来た道を戻りました。
駐車場に車を停め、
通常はファサードがある教会の西側には、扉口はなく、壁があるのみ。
南側にまわります。
どうやら南扉口が主扉口。
フロアプラン付き案内板があります。
アラン谷の案内板は、地域のロゴ入りで、お洒落な透明。
案内板によると、教会は14世紀から15世紀のゴシック様式、鐘楼は15世紀から16世紀のゴシック様式。イエスの磔刑像は13世紀、洗礼盤は12世紀から13世紀のロマネスク様式で、さらに聖水盤もロマネスク様式です。
建物が14世紀の建築なのに、12世紀の遺物があるのは、この場所には以前にロマネスク様式で建てられた教会があったから、とのこと。(Foment Torisme Val d’Aran のウェブサイトより)
フロアプランを拡大。
教会内部に置いてある洗礼盤と聖水盤が見たかったのですが。
扉はがっちり閉まっていました。
仕方がないので、ナルテックスを堪能します。
先の尖ったアーチを持つゴシック様式のナルテックス。
まず、外側の中央から。
大事な場所には生首を置くって言う取り決めでもあったんでしょうか。人面がいたるところにあります。
外側の両端は、顔じゃないようです。でも、何だろう?これ?
ナルテックスの中を見ます。
四隅には、人面があります。
聖職者でしょうか。髪型がトンスラのようです。
こちらは、昭和初期のおかっぱ頭のよう。
目が、キュビズム。
このキュビズム人面のそばに、13世紀のイエス磔刑像があります。
14世紀の建物に13世紀の磔刑像。
以前のロマネスク様式の建物ではティンパヌムを飾っていたものだそう。(Foment Torisme Val d’Aran のウェブサイトより)
角度を変えて。
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重ねられた足も、なんとも、味わい深い。
Sant Martin de Tours de Gausac、内部にはロマネスク様式の洗礼盤、聖水盤があるそうです。外から見られるのは、磔刑像。簡素であるにもかかわらず、たいへん味わい深いものです。
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