キュルビニー(Curbigny)

2018年9月の旅行十一日目、最初の目的地はCurbigny。泊まっているAirbnb(Saint-Symphorien-des-Bois)から南に約6km、車でわずか約8分の道のりです。

ここでの目的は、サン=ピエール=オー=リアン教会(Eglise Saint-Pierre-aux-Liens)。

十一日目(水)に訪問したのは四箇所。
47. キュルビニー(Curbigny)
48. ボワ=サント=マリー(Bois-Sainte-Marie)
49. サン=ローラン=アン=ブリオネ(Saint-Laurent-en-Brionnais)
50. ラ・シャペル=ス=デュン(La Chapelle-sous-Dun)

グーグルマップを編集して訪問番号を加えました。

かなり近い範囲の移動だけで、しかも四箇所だけです。

前の日に、無理をしたつもりは無かったんですが、六箇所をまわって彫刻を見落としたり車をぶつけたりとさんざんな思いをしたので、この日は余裕のスケジュール。

どーんと、来い。

Airbnbで車を出そうとして、フロントガラスに何かあることに気づきました。

なんと、Airbnbのホスト(あの、すっごい笑顔と大きな身振りのロベールさん)からの差し入れ。ぽわんと心が温かくなりました。

袋の中身はクロワッサン。紙はロマネスク教会についての、前日の新聞の切り抜きと、当日にテレビ放送があるという手書きのメモ。うれしいったら、ありません。チェックインしたとき、私がロマネスク巡りをすると言ったことを気にかけてくれたんです。

これはもう、最高の一日のスタートです。

鼻歌を歌いながら、わずか8分ほど南に行くと着いた Curbignyでの目的は、サン=ピエール=オー=リアン教会(Eglise Saint-Pierre-aux-Liens)。

南側
南西側
西側、façade
東側

上の写真の黒っぽい鉄柵を開けることができたので、塀の中へ。

東側、後陣

むむっ。持ち送りが、怪しい。

奇っ怪で、愛嬌たっぷりの持ち送りは、身廊部分の屋根に続きます。

もはや、人なのか動物なのかすら判別がつきにくいのですが、表情が豊かで実に味わい深い。私は、しばらく眺めたり写真を撮ったりして、うっとり。

ふと我に返り、教会の中を見なきゃ、と思いました。

西扉口を試して、開かず。

南側廊の扉口を試して、開かず。

最後に南翼廊の扉口を試して、

最初、どうやったら開くのか分からず、輪っかと苦闘したんですが、

この輪っか、左に回すと、、、

開きました!やった!!

façadeを背にして東を向く

リーフレットがありました。それによると、サン=ピエール=オー=リアン教会(Eglise Saint-Pierre-aux-Liens)のロマネスク建築が残る部分は11世紀終わりから12世紀始め頃に遡ることができます。

ロマネスク建築が残っている部分はクワイヤ、後陣と鐘楼だけで、それ以外の部分は19世紀末に改築されています。

クワイヤ、後陣や持ち送りには、インスピレーションやスタイルに共通性のある、素晴らしい彫刻があります。大きい頭に小さい身体を持つ変わった姿で、恐らく、改宗前の異教徒たちの世界を連想させています。

そっか、あの、奇っ怪な生き物たち、異教徒だったのか。

内部を詳しく見ます。

後陣

アーチを支える柱に彫刻があります。

これ以上ないくらい簡素なのに、人をひきつける力にあふれています。

後陣を背にして西を向く

東に向き直って、鐘楼の下の部分を見ます。

鐘楼の下、南側
鐘楼の下、北側
鐘楼の下で、見上げました

ユーチューブに動画をアップしました。

彫刻に焦点をあてます。

南西の柱頭、正面
南西の柱頭、右から
南西の柱頭、左から
南東の柱頭、正面
南東の柱頭、右から
南東の柱頭、左から
北東の柱頭、正面
北東の柱頭、右から
北東の柱頭、左から
北西の柱頭、正面
北西の柱頭、右から
北西の柱頭、左から

この、みる人の心をとらえて離さない表現力、いったい、何なんでしょう。

サン=ピエール=オー=リアン教会(Eglise Saint-Pierre-aux-Liens)、私は、すっかり心を奪われました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です