2024年4月29日(月)、最初に訪れたのはMarignac、Église Saint-Sulpice de Marignac です。
ここは、内観、外観ともに後陣の彫刻にうっとりします。
私は事前に役場(mairie)に連絡して、4月29日に教会を開けてくれるよう頼みました。
目次
1. Marignac へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(ファサード) .
5. 内観 .
6. 外観(後陣) .
1. Marignac へ
マリニャック(Marignac)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏シャラント=マリティーム県の村です。同県のあたりはサントンジュ(Saintonge)地方と呼ばれます。この村は、同地方の最大都市サント(Saintes)の約28km南東にあります。
夫と私は駐車場に車を停め、歩いて教会へ。
畑の向こうに教会が見えてきました。
2. 概要
教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
かつてはシャルー修道院(abbaye de Charroux)の小修道院(prieuré)であった。
このロマネスク様式の教会は、二つの小後陣が形成する翼廊による三つ葉状のプランとなっている。
この後も、案内板を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
案内板による平面図です。東が上です。
ファサードと、交差部から東の部分に、美しいロマネスク様式が残ります。
4. 外観(ファサード)
12世紀のファサードは非常にシンプルで、いくつものアーチを持つ扉口の上に装飾アーケードがある。
サントンジュ(Saintonge)地方には、見事な彫刻で装飾されたファサードを持つ教会がたくさんあります。
例えば、エシレ(Échillais)、フェニウー(Fenioux)、アヴィ(Avy)、ビロン(Biron)、エシュブリューヌ(Échebrune)、リウ(Rioux)、コルム=エクリューズ(Corme-Écluse)、そして、サント(Saintes)。
これらの教会に比べたら、確かにファサードは「非常にシンプル」です。
5. 内観
教会の中に入ります。
単身廊は三つ半の柱間を持ち、ゴシック時代に再建された。それ以来、西側の三つの柱間のヴォールトは失われている。
交差部に行きます。
わお。
南北の小後陣(翼廊)と身廊との間にも、素晴らしい柱頭彫刻がありますが。
勝利アーチの柱頭と、それに連続するフリーズにほどこされた彫刻の、なんと美しいこと。
豊かな葉の装飾の中に、幻想的な動物たちの世界、狩猟、戦い、恋の場面を発見することができる。
「恋の場面」とは、頬を寄せ合う二人のことでしょうか。
うごめく生き物たち。
射手は生き物たちを狙っています。
主後陣のフリーズも、素晴らしい。
6. 外観(後陣)
外に出ます。
三後陣の軒下には、柱頭、持ち送りやメトープ(浮彫石板)の豊かな装飾があります。
この持ち送りは、下からのぞいてみたら、人の顔でした。面白い。
北東に行きます。
持ち送りと柱頭を3箇所ご紹介します。
1:牛の頭、頬をよせあう二人、ライオンたち、だと思います。
仲良しこよし。
2:音楽家、人魚たち、だと思います。
白魚の指。
3:角笛を吹く狩人、幻想的な生き物、四足獣にまたがる男性、だと思います。
四足獣にまたがる男性は「獅子を裂くサムソン」(旧約聖書の『士師記』14章)かもしれません。男性は長髪で、四足獣の口を上下に広げているようです。
Église Saint-Sulpice de Marignac。内観、外観ともに後陣の彫刻にうっとりします。
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