2022年8月20日(土)、二番目に訪れたのはRoffiac。Église Saint-Gal です。
ここは、レストランやオーヴェルジュが並ぶ道路沿いにある教会で、内側にも外側にもある柱頭彫刻が良いです。
Roffiac へ
夫と私はブルドン(Bredons)から南東に16分ほど車を運転して、車も人出も多い村に着きました。12時頃のことです。
教会の手前(道路を挟んで北)には、レストランやオーヴェルジュが営業していて、たいそうな人出でした。教会の向こう(南)は、道路と並行するようにアンデル(Ander)川が流れ、緑が豊かです。
教会は、Googleマップに「Temporarily closed」と書いてあったのですが、役場(mairie)に問い合わせると「原則的に毎日、1人が教会を開けます。(Une personne ouvre l’église tous les jours en principe.)」との返事がありました。
来てみると、うれしいことに、教会は開いていました。
Église Saint-Gal の概要
現地には、案内は、みあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』による概要です。一部を抜粋して太字で和訳します。
ロフィアック(Roffiac)の教会は、近接するアンドラ(Andelat)の教会と同様に、後陣は外側は多角形、内側は半円形で、厚い壁にくぼみが設けられている。くぼみは、Andelatには三つ、Roffiacには五つである。
私は、Roffiacの後でAndelatに行きました。次回にお伝えします。
単一身廊。柱頭は良い出来栄えで、オート・オーヴェルニュ地方でよく見られるものよりもしなやかで繊細である。特に、ダビデ(?)がライオンに乗る素晴らしい柱頭がある。
後陣の多角形の壁は、一つの切断面につき三つの円弧で装飾されており、中央の円弧は三葉状になっている。いくつかの柱頭には精緻な装飾がある。竜を倒す聖ミカエル、蛇に食われる裸の女性、その隣に馬に食われる男(共犯者?)などがある。
ゾディアック(Zodiaque)には教会の歴史については書いてありませんでした。ネットで得た情報によると、建物は11世紀末から12世紀初め頃の建築。その後に改築されました。15世紀に大きく改築され、大きな塔はかつての城塞の塔です。また、交差部の上に(もとの鐘楼にかえて)四つの開口部のある形の鐘楼とそこにアクセスできる小塔がつくられました。
フロアプラン
現地には、フロアプランも、みあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』によるフロアプランを載せます。東が上です。
外観をみます。
Église Saint-Gal の外観:全体
教会の西には、かつての城塞の塔。
教会の北側には、小さい塔があります。こちらは、鐘をつくための塔かもしれません。
教会の東には畑。
教会の南にも、川との間に畑があり、畑との間は勾配の芝地。
後陣の柱頭彫刻をみます。
Église Saint-Gal の外観:柱頭彫刻
繊細な彫刻があります。
向かい合う動物たち、その1
二股人魚。三つ編みです。
蛇に食われる裸の女。三つ編みです。
同じ柱頭の別角度。動物に頭を食われる男。
向かい合う動物たち、その2。
竜を倒す聖ミカエル。
聖ミカエルの柱頭彫刻は、手の描き方をはじめ、彫り線が二股人魚や男女の柱頭彫刻とは少し違います。
かわいいから、良いんですが。
教会の中に入ります。
Église Saint-Gal の内観:全体
教会の中の、全体の様子。
カラフルに塗装されています。
こんなところに顔があって、
良い感じに仕上がってます。
後陣は(外側は多角形ですが)、内側は半円形で、厚い壁にくぼみが五つあります。
柱頭彫刻をみます。
Église Saint-Gal の内観:柱頭彫刻
動物に乗る人。両側にも、ライオンのような動物がいます。
別角度から。
ひとつの聖杯からのむグリフォンたち。
舌出しの動物たち。
二股人魚たち。キラキラです。
お歯黒さん。
Église Saint-Gal。レストランやオーヴェルジュが並ぶ道路沿いにある教会で、内側にも外側にもある柱頭彫刻が良いです。
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