Mauriac の Basilique Notre-Dame-des-Miracles、続きです。前回に教会の中をみたので、今回は教会の外を見ます。
外の見どころは後陣の持ち送りと柱頭彫刻です。
Basilique Notre-Dame-des-Miracles の外観:全体
遠くから見ても後陣が良さそうでワクワクするのですが、まずは西扉口をみます。
Basilique Notre-Dame-des-Miracles の外観:西扉口
二つの四角い塔は17世紀に建てられたものですが、西扉口は12世紀のものらしいです。
教会の中にあった案内ファイルを一部抜粋して太字で和訳します。
西扉口とそのティンパヌムは、教会の注目すべき部分の一つである。
扉の周りに6列のアーチがある。最後のものは星座で飾られており、右から1年の始まりである3月を表す牡羊座から始まっている。天秤座は真ん中にあり、蟹座は姿を消した。一方、山羊(罪人?)、熊、足の短い動物、羊(正義の味方?)、子羊などが追加されている。
ティンパヌムは、イエスの昇天を表している。12世紀のものと考えられている。下部には、革命時またはユグノー(1574年頃)に顔を削られた13人の人物が、岩によって二つのグループに分けられている。使徒たちと聖母、右側には胸の前で両手を広げたイエス。その右に聖ヨハネ、左に鍵を持った聖ペトロがいる。上部には、髭を生やし腕を上げたイエスの両脇に、二人の天使がいる。
下部を縁取る二本の帯には、ラテン語で次のような銘文がある。「彼らは、王、キリスト、すべての主の主が天に昇るのを見る13人である。この下から、イエスは崇高に、天の高みへと昇っていく。これは、永遠の光を得た者の証である。」
イエスの下に岩があって使徒たちを分けている構図が、新鮮です。
Basilique Notre-Dame-des-Miracles の外観:クワイヤと翼廊
クワイヤと翼廊をよくみると、魅力的な持ち送りがあります。
3後陣の装飾は、さらにすごいです。
Basilique Notre-Dame-des-Miracles の外観:後陣
豊富な彫刻があります。
窓の小柱の柱頭や
窓の小柱のベースにも彫刻がありますが、
なんと言っても、その上の持ち送りや柱頭のすごさに、言葉を失います。
南小後陣
動物が動物をかんでいるだけかと思ったら、その下に人の顔がありました。
主後陣の南側をみます。
怪しい人たちや動物たち。
柱頭のライオンたちが良いです。
その右隣には獰猛そうなライオンがいて、その口を人が持っています。
獰猛そうなライオンの上の人、腕と足の表現が興味深い。
主後陣の北側に目を移すと、
ヒゲの男、鷲、大きい目の動物がいます。
大きい目の動物は、人の頭をすっかり口に入れているようです。
その北隣には、動物たち。
北小後陣。
妙な人たちと変な動物がいます。
変な動物は、自分の性器をくわえているようです。
その北隣には、これまた変な姿。
その隣には、頭をかじられている人。
ロマネスク美術は、そもそも低評価になりがちで、改築時に破壊されることが多いです。特に性的な表現は、異教的だとか、教会にふさわしくないとか、さまざまな理由で破壊されました。
貴重な美術が残っていることが、ありがたいです。
Basilique Notre-Dame-des-Miracles。外観の見どころは後陣の持ち送りと柱頭彫刻、西扉口。内観の見どころは柱頭彫刻と洗礼盤です。見どころ満載。
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