2018年3月の旅行の三日目。昼過ぎに、格安航空のeasyJetでイタリアのMilanoからフランスのToulouseに着きました。
ところで、イタリア語でLondon の事はロンドラ(Londra)、Parisの事はパリージ(Parigi)と呼びますが、Toulouseを何と呼ぶかというと、トロサ(Tolosa)なんです。
トロサ、なんか、かわいい (o^^o)
空港内のHertzでレンタカー手続きを済ませて出発。ここ、Toulouseから七日目の朝にペルピニャン(Perpignan)駅で返却するまでは、レンタカーで移動します。
大聖堂までの道すがら、テイクアウトできるお店があることを期待しましたが、見当たりませんでした。
空腹でしたが、ビスコッティ(砂糖がついてないラスクみたいなやつ)とチーズ(両方、ホテルで出た朝食を取っておいたもの)を急いで口にして、がまんします。
昼食の時間を削って、サン・セルナン聖堂(Basilique Saint-Sernin)を見学することを決めたのは自分です。
11世紀に建設されたこの聖堂は、西洋最大のロマネスク建築で、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)への巡礼路にあり、多くの巡礼者たちを迎えて庇護してきました。
こういった大聖堂は立派すぎて、素朴な修道院や聖堂が好きな私にとっては、正直言うと範疇外なのですが、きれいと聞きましたし、ここには素晴らしい彫刻やフレスコ画があるそうですから、Toulouseを経由するからには、見よう、と決めました。
とは言え、昼食抜き。。。
ひもじい
気を取り直して、ロマネスクです。
車を停めた時間貸駐車場のある北東から歩いてくると、まず後陣が見えました。
五つの放射状祭室(radiating chapel)から天をつんざく鐘楼(bell tower)に向かって続く、この後陣(apsis)は壮大です。持ち送り(corbel)は19世紀のもの。
鐘楼は3段目までがロマネスク時代で、その上2段はゴシック時代とのことです。
西側の扉口(portal)をみましょう。
ピンクが青い空に映えます。
凝った彫刻が、沢山あります。
左上
右上
柱頭は全部で八つ、左端から1と2
3、4と5、6
7、8です。
中に入ると、天井が高くて、立派です。
身廊(nave)の長さは約115m、ヴォールト(vault)の高さは約21m、身廊と側廊(aisle)の幅は約32mです。
有名な19世紀のオルガンが荘厳な調べで迎えてくれました。
こちらです。(クリックすると見られます)
フレスコ画を探します。北通路にありました。
「雲の上に座る天使」12世紀。翼がきれいだなぁなんて思いながらよく見たら、なんと!それ、雲だったんだ。。。かわいい。
よし。気持ちが上がって来ました。
「ノリ・メ・タンゲレ」12世紀。熱海に似た構図の彫刻がありますが、お宮を足蹴にする貫一と違って、こちらは交差した脚と衣服のヒダが美しいです。
残念ながら「キリストの復活」のある壁は修復用のシートで覆ってあり、見られませんでした。
「聖アウグスティヌス」、へのへのもへじ調の目鼻だちが親近感わきます。
「受難」、よく見えません。
4世紀~5世紀頃の石棺がありました。長いこと現役で使用されたらしく、中から10世紀~12世紀頃に生きていた人達の遺体が見つかっています。
内陣(chancel)へ行き、内陣の下に広がる地下聖堂(crypt)を見ます。ここは有料です。
「栄光のキリスト」11世紀。
地下聖堂(crypt)上段。上から目線を感じて見上げると彫刻があります。
「聖母の戴冠」、ヴォールト(vault)の頂点の装飾です。頭ぽんぽん。
階段を下りて地下聖堂(crypt)下段に行きましょう。
数多くの聖遺物があります。地下聖堂は、こちらの大聖堂で最も古い部分で、この上にまず礼拝堂が、次いで広大な聖堂が建てられました。
ここは、静かで落ち着きます。
次回、外に出て南側のporte miègeville と porte des comtes を見ます。
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