2025年4月27日(日)、二番目に訪れたのはSaint-Wandrille-Rançon、Chapelle Saint-Saturnin de Saint-Wandrille-Rançonです。
ここは、小さく、奇妙な礼拝堂です。そして、サン=ワンドリール(Saint-Wandrille)修道院に残された宝石です。
礼拝堂は閉まっていました。私は事前に修道院(Abbaye Saint-Wandrille)に問い合わせたのですが、残念ながら礼拝堂に入ることができませんでした。
目次
1. Saint-Wandrille-Rançon .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
1. Saint-Wandrille-Rançon
サン=ワンドリール=ランソン(Saint-Wandrille-Rançon)は、ノルマンディー地域圏セーヌ=マリティーム県にある村で、県都ルーアンの約25km北西にあります。
ところで、車でノルマンディー地域圏を移動するときは、フリーフローの有料道路(2025年現在はΑ13とΑ14)にご注意ください。料金所がなく、オンラインで支払います。
さて、私が行きたい礼拝堂は、サン=ワンドリール(Saint-Wandrille)修道院の北の山の中にあります。
Rue Saint-Jaques を Le Clos Saint-Jaques へと右折し、さらに Rte d’Etaintot へと右折して進みます。すると、左カーブの右手に壁が見えます。

この壁づたいに東に進むと、礼拝堂があります。

特徴的な三つ葉形の外観だけでも見られるかと期待したのですが、後陣は壁の向こうにあり、近づくことができません。
2. 概要
ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps『Normandie Romane 2』による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
サン=ワンドリール・ド・フォンテネル(Saint-Wandrille de Fontenelle)には、今日その遺跡が見られるゴシック様式の建築物より前に建てられた多くの教会があったが、それらの建物はすべて失われてしまった。残されているのはおそらく、回廊に置かれている、正確な出所がわからないいくつかの彫刻の破片だけであろう。ロマネスク様式の修道院の建物は、訪問者がめったに入ることができない北翼の大きな食堂の壁部分だけが残っている。
修道院の敷地内にはロマネスク様式の痕跡はほとんど残っていないが、修道院から離れた、北側に面した森の丘には、真珠のような宝石が輝いている。それは、修道院の境界にある、非常に小さく、奇妙な、サン=サテュルナン礼拝堂(Chapelle Saint-Saturnin)である。
フォンテネル(Fontenelle)におけるこのトゥールーズの聖人への崇拝は、伝統によれば、創設者ワンドリル(Wandrille)自身の時代にまでさかのぼる。ワンドリール(Wandrille)はこの聖人を称えるために小礼拝堂(cella)を建て、その場所は8世紀末に司祭、数学者、写本家であり後に修道僧たちの恩人となったアルドゥアンによって奉仕された。修道僧たちは感謝の念を込めて彼の記憶を留めた。この礼拝堂は、現在の礼拝堂の場所に確かにあったが、スカンジナビア人の侵略の際に失われ、フォンテネルで修道院生活が再開されたときに再建された。この非常に古い歴史は、サン=サテュルナン礼拝堂(Chapelle Saint-Saturnin)の特異性を説明する際に覚えておくべきである。
この後も、『Normandie Romane 2』を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps『Normandie Romane 2』による平面図です。東が右です。

最初の問題は、その独創的な設計にある。
サン=サテュルナン礼拝堂(Chapelle Saint-Saturnin)は、三つ葉形の設計を持つ、ごく少数のロマネスク様式の建築物のひとつである。16世紀または17世紀に再建されたファサードの奥には、二つのアーチで構成される短い長方形の身廊が木骨造りで覆われ、その先に三つ葉形の聖域がある。
このような特異な構造は、ノルマンディー地方では、シェルブール近郊のケルクヴィル(Querqueville)にあるサン・ジェルマン礼拝堂(chapelle Saint-Germain)だけで見られ、こちらもヴァイキング以前の建築を継承している可能性が高い。
どちらの場合も、この設計は、公爵時代に行われた修復の際に、敬虔な気持ちからプレ・ロマネスク様式がそのまま引き継がれたと推測される。
4. 外観
私は、もしかしたら外観が見られなるかしらと、丘をのぼってみました。

木々が元気よく枝を伸ばしていたため、礼拝堂をうまく撮影することは難しかったです。

5. 内観
私は礼拝堂の中に入っていません。『Normandie Romane 2』による画像です。
一部の石は、魚のニシンの骨(ヘリンボーン)のように斜めに積まれているようです。こうした積み方は、オプス・スピカトゥム(opus spicatum)と呼ばれます。

一部に彫刻があります。
ロゼット、様式化された植物や幻想的な生き物などが彫られているようです。
ロゼットと様式化された植物は伝統的で、ロマネスクより前の時代を感じます。一方、幻想的な生き物たちはロマネスク彫刻でよく見る図像です。

比較の対象は、時にはロマネスク以前の伝統、時には12世紀の芸術へと導かれる。
年代の問題については、さまざまな見解がある。ルイ・ブレイエ(Louis Bréhier)は、少なくともクローバー形の部分については、975年頃と推定している。マルセル・オーベール(Marcel Aubert)は、11世紀末か12世紀初頭と推定している。
結局のところ、マルセル・オーベール(Marcel Aubert)の見解が真実に最も近いと思われる。ただし、この小さく奇妙な礼拝堂が建設された際、その設計は、おそらくその場所に残っていた遺跡から大きく影響を受けたという前提で考える必要がある。
Chapelle Saint-Saturnin de Saint-Wandrille-Rançon。小さく、奇妙な礼拝堂です。そして、サン=ワンドリール(Saint-Wandrille)修道院に残された宝石です。
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