2024年9月10日(火)、二番目に訪れたのはColmenares de Ojeda、Iglesia de San Fructuosoです。
ここは、その洗礼盤が、この地方で最も興味深い後期ロマネスク様式の作品のひとつです。
私は観光局に問い合わせて管理人の連絡先を教えてもらい、訪問を予約しました。
目次
1. Colmenares de Ojeda へ .
2. 概要 .
3. 洗礼盤 .
1. Colmenares de Ojeda へ
コルメナレス・デ・オハダ(Colmenares de Ojeda)は、カスティーリャ・イ・レオン州パレンシア県にある村で、県都パレンシアの約87km北にあります。
教会は、村の北端、小さな丘の上にあります。

2. 概要
教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
16世紀のゴシック様式の壮麗な建物である。
その平面図は、柱で区切られた二つの身廊に分かれている。そのうちのひとつは、ロマネスク様式の柱頭を持ち、クロスヴォールトを支えている。洗礼室には、パレンシア県で最も美しいロマネスク様式の洗礼盤のひとつがある。その上部は、二つの異なる場面、すなわち洗礼の場面と復活の場面に参加する人物たちが、色とりどりに描かれている。これは、ロマネスク美術が好んだ明確な象徴性を呼び起こす。この作品には、精巧な彫刻はないが、大きな表現力がある。
この後も、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。
3. 洗礼盤
教会に入って右を向くと、目当ての洗礼盤があります。

洗礼盤には、主に「イエスの復活」(『マタイによる福音書』28章、『マルコによる福音書』16章、『ルカによる福音書』24章、『ヨハネによる福音書』20章)、そして洗礼の場面が彫られています。
場面は、2人の天使から始まります。香炉を持つ天使と祝福する天使とが、空になったイエスの墓に触れています。

祝福する天使の隣には、眠る番兵たちがいます。その隣には、3人のマリアがいます。

こちらの3人の男性が肩に手を置きあう場面は、さまざまに議論されています。
3人の不特定の人物による争い(Lojendio)あるいはラザロの復活(García Guinea)と解釈されてきた。我々の見解としては、この場面が不明確であることを考慮し、仮説として、この3人の人物は、エマオへの道で2人の弟子たちに現れたイエスを描いているのではないかと思う。この場面は『ルカによる福音書』24章13-35節、すなわち、空の墓の場面の直後に記されている。Louis Réau が指摘しているように、この場面は、キリストの復活を間接的に想起させるものである。
「ラザロの復活」は『ヨハネによる福音書』11章に記されています。イエスが磔刑に処されるよりも前の場面です。
これに対して、「エマオに向かう弟子たちに対するキリストの出現」(『ルカによる福音書』24章)は、「イエスの復活」直後の場面です。

続いて、洗礼の場面が見られる。構図の中央、植物のモチーフで飾られた洗礼盤の後ろに、ひげを生やした人物が、杯または聖杯を持ち、右手で通常は神や高位聖職者だけに許される祝福の手つき(人差し指と中指を伸ばす)をしている。この人物の両脇では、2人の助手が、そのうちの1人は十字架を持ち、手を洗礼盤に浸している。右側では、女性が、2人の助手と同様に手を洗礼盤に浸している。左側では、2人の男性が、それぞれ幼児を洗礼に連れてきている。
この場面は洗礼の場面を再現したものだが、具体的なエピソードは特定できず、唯一不明なのは、García Guineaが示唆するように、浸水によるものなのか、あるいは灌水によるものなのかという点だ。もし、この場面が、キリストが弟子たちに与えた最後の指示(「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。信じて洗礼を受ける者は救われるが、信じない者は滅びの宣告を受ける。」『マルコによる福音書』16章15-16節)の実行を描いていると我々が考えるならば、 この洗礼盤は、生命の源である聖餐、キリストの犠牲と復活によって開かれた神の国への入り口、キリスト自身によって制定され、その牧師たち、つまりこの浮き彫りでは場面の中央に描かれた3人の人物によって統治される入り口としての洗礼を、簡潔に称賛していると言える。

飛び出すような大きな目と口角を下げた口、私は好きです。

浮き彫りは、植物の中のグリフォンで終わります。

その豊かな図像と装飾から、この洗礼盤は、カラオラ・デ・ボエド(Calahorra de Boedo)、カントラル・デ・ラ・ペニャ(Cantoral de la Peña)、バルコベロ(Valcobero)の洗礼盤と並んで、この地方で最も興味深い後期ロマネスク様式の作品のひとつである。年代的には12世紀後半と推定される。
Iglesia de San Fructuoso。その洗礼盤は、この地方で最も興味深い後期ロマネスク様式の作品のひとつです。
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