ロクマリアケール(Locmariaquer)

2025年5月10日(土)、三番目に訪れたのはLocmariaquer、Église Notre-Dame-de-Kerdro de Locmariaquerです。

ここは、交差部とクワイヤの柱頭彫刻が精巧で、多様性があって、優雅です。

目次

1. Locmariaquer .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観(交差部の柱頭) .
5. 内観(クワイヤの柱頭) .

1. Locmariaquer

ロクマリアケール(Locmariaquer)は、ブルターニュ地域圏モルビアン県にある村で、県都ヴァンヌの約15km南西にあります。

教会は、ロクマリアケール港(Port de Locmariaquer)の隣にあります。

南西側外観

2. 概要

教会の外に案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

歴史

ロクマリアケール(Locmariaquer)地区には、メンヒル(巨石)などの先史時代の遺跡や、ローマ占領時代の考古学的痕跡など、古代からの居住を物語るものが残っている。
854年、ルドンのサン=ニコラ修道院(abbaye Saint-Nicolas de Redon)の修道士たちへの寄進の文書に、キリスト教の礼拝所の存在が言及されている。

1082年頃、この土地はカンペルレのサント=クロワ修道院(abbaye Sainte-Croix de Quimperlé)に移管された。同修道院教会により、聖母マリアに捧げられた修道院「ロクス=マリア=アン=カー(locus-Maria-en-Kaer)」、すなわち「町の聖母マリアの地」が設立された。

「ノートルダム・ド・ケルドロ(Notre-Dame de Kerdro)」という名称は「帰郷の聖母」を意味する可能性がある。教会の最も神聖な部分であるクワイヤと交差部は、主に11世紀に建てられたものである。交差部では、巨大な柱が鐘楼を支えている。ここには一連の彫刻が施された柱頭も存在する。これらの要素はロマネスク建築を物語っている。

16世紀から17世紀にかけて、村と教会はイギリス軍による襲撃の被害を受けた。19世紀に入ると、教会堂の老朽化が地域社会の懸念事項となった。1817年、基部に刻まれた銘文が示す通り、崩壊の危機にあった鐘楼が修復された。数年後には身廊の幅と高さが拡張された。1862年には教会周辺の墓地が村の外へ移された。二つの世界大戦の間、クワイヤの内壁が再建され、鐘と時計が設置された。ステンドグラスは1960年代に設置された。また、この時期にクワイヤが再設計された。

この後も、案内掲示を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

案内掲示による平面図です。東が上です。

案内掲示より

ロマネスク様式の教会
ノートルダム・ド・ケルドロ教会(église Notre-Dame de Kerdro)は、ロマネスク様式の構造の一部を今に伝えている。これにはクワイヤ、交差部②、および翼廊の壁の一部が含まれる。特に注目すべきは、現在は祭壇画が置かれている翼廊部分に、おそらく小後陣Ⓐが存在していた点である。外観では、主後陣が、同時期に建てられたエテル(Etel)川岸のベル(Belz)にあるサン=カド礼拝堂(chapelle Saint-Cado)の後陣を彷彿とさせる。
交差部の柱は巨大で、堂々たる鐘楼を支えるために設計されている。興味深い特徴として、彫刻が施された柱頭がある。花のモチーフや葉の装飾が確認できる。海藻を思わせる表現もあれば、雄羊の頭部を表すものもある。これらから、11世紀末の建築と推定できる。床の上げ替えにより、柱の元の基部は隠されたが、舗装の下には今も残っている。

再建された身廊①
19世紀、大規模な修復事業が実施された。身廊は両側で1.9メートル近く拡幅された。ロマネスク様式の身廊の柱は、交互に撤去されたようである。残された柱には大きなアーチが架けられた。屋根構造と葺き板は2メートル高くされた。外観からは、棟が身廊側の鐘楼下部をかくしていることが明らかである。南扉口と西扉口にはこの工事の年号「1835年」とラテン語の銘文が刻まれている。「HIC DOMUS DEI(ここに神の家あり)」と「HAEC PORTA COELI(これが天の門なり)」である。
驚くべきことに、身廊の天井の上には中世の木組み構造の一部が保存されている。年輪年代測定法(木材の年代を特定する技術)により、このオーク材の骨組みの一部が13世紀初頭、1214年から1215年の秋から冬にかけて建造されたことが判明した。

4. 内観(交差部の柱頭)

教会の中に入ります。

身廊にて東を向く

南側廊に行きます。

床が上げられたので、柱の基部は床下に隠れています。もしかすると柱の基部には、トレギエ(Tréguier)やロケノレ(Locquénolé)のように、幾何学模様が彫られているかもしれません。

南側廊にて北東を向く

柱頭彫刻は精巧で、多様性があって、優雅です。

まず、交差部の柱頭を八つ全部ご紹介します。

交差部の柱頭1
交差部の柱頭2

様式化された植物だと思います。

交差部の柱頭3
交差部の柱頭4

こちらは、海藻のような形です。

交差部の柱頭5
交差部の柱頭6

渦巻状の束と菱形は、ランゴネ(Langonnet)にもありました。

交差部の柱頭7
交差部の柱頭8

5. 内観(クワイヤの柱頭)

次に、クワイヤの柱頭を二つ全部ご紹介します。

パルメットだと思います。

クワイヤの柱頭1
クワイヤの柱頭2

Église Notre-Dame-de-Kerdro de Locmariaquer。交差部とクワイヤの柱頭彫刻が精巧で、多様性があって、優雅です。

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