ルックヴィル(Rucqueville)

2025年5月1日(木)、三番目に訪れたのはRucqueville、サン・ピエール・ド・ルックヴィル教会(église Saint-Pierre de Rucqueville)です。

ここは、交差部に残る柱頭彫刻が良いです。

2025年、教会は5月から9月の10:00〜18:00に開いていました。

目次

1. Rucqueville .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観(交差部の柱頭彫刻) .

1. Rucqueville

ルックヴィル(Rucqueville)は、ノルマンディー地域圏カルヴァドス県にある村で、県都カーンの約17km北西にあります。

教会は、村の北端にあります。

北西側外観

2. 概要

教会の中にリーフレットがありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

11世紀末にロマネスク様式で建立され、12世紀、13世紀、16世紀に改築されたサン・ピエール・ド・ルックヴィル教会(église Saint-Pierre de Rucqueville)は、1886年に歴史的建造物に指定され、ノルマンディー地方で最も美しいロマネスク様式の物語を題材とした柱頭装飾の例のひとつを収めている。

二つの半円アーチが、建物の中で最も古い部分である翼廊に面している。身廊とクワイヤをつなぐアーチは、破風型になっている。翼廊の4本の柱を覆う柱頭は、この地域では唯一のものである。アンジュー、フランス中部、南西部、スペイン北部の工房との類似点が見出されている。

この後も、リーフレットを引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

リーフレットによる平面図です。東が上です。

リーフレットより

4. 内観(交差部の柱頭彫刻)

教会の中に入ります。

身廊にて東を向く

交差部の柱頭彫刻が良いです。

八つ全てご紹介します。アルファベットは、平面図における位置を示します。

A エジプトへの逃避。柱頭の中央には、聖母マリアが膝の上に幼子イエスを抱いている。聖ヨセフが、大工の斧を持ってロバを引いている。左側には、道しるべとなる星を指し示す天使がいる。

柱頭A

B 葉飾りで豪華に装飾された、上部のアバクスに注目しよう。善と悪の闘争を象徴して、2人の武装した男が巨大な盾をぶつけ合って対峙している。
柱の台座には、「ho svnt oti helisabet」という碑文が刻まれている。おそらく、この教会の建設を可能にした後援者を暗示しているのであろう。

柱頭B

C 損傷が激しいこの柱頭は、ロマネスク彫刻の特徴である対称的な構図で描かれている。2頭のライオンが向き合い、1つの頭でつながっている。

柱頭C

D 魂の救い。この場面は、悪から奪い返された魂の救いを表している。裸の人物がマンドルラの中に描かれている。これは魂を象徴する伝統的な表現である。鉤で彼らを引き留めようとする2人の悪魔の抵抗にもかかわらず、2人の天使が、その魂を天へと持ち上げている。

柱頭D
柱頭D(別角度)

E 東方三博士の礼拝。玉座に座る聖母マリアは、膝の上に幼子イエスを抱いている。右側には、ペルシャの衣装を身に着け、冠をかぶった二人の賢者がひざまずいている。左側には天使が立ち、平和の印として手を挙げている。

柱頭E

F アーケードの下の人物たち。中央には、手を合わせて祈る姿勢の人物が描かれている。その衣服(メダリオンで飾られたストール)の表現は、聖職者を思い起こさせる。右側の人物は、翼を前に折りたたんだ熾天使である。衣服の表現における彫刻家の卓越した技量に注目しよう。

柱頭F

G 唯一、物語性のある題材ではない柱頭。2列のアカンサスの葉で彫られており、花とパルメットが交互に並んでいる。

柱頭H

H 聖トマスの不信。精巧に彫られた台座の下、キリストは十字のニンブスを頭上に戴き、祝福の姿勢で柱頭の中央に描かれている。キリストは、右側が露出したプリーツの入ったローブを身に着けている。聖トマスは、復活したキリストの脇腹に、大きく描かれた人差し指を置いている。右側には、教会の守護聖人である聖ペトロが、大きな鍵を持って描かれている。

柱頭H

サン・ピエール・ド・ルックヴィル教会(église Saint-Pierre de Rucqueville)。交差部に残る柱頭彫刻が良いです。

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