2024年9月17日(火)、三番目に訪れたのはAlmenara de Tormes、Iglesia de Santa María la Mayorです。
ここは、勝利アーチの彫刻が良いです。洗礼盤、南北の扉口や後陣にもロマネスク彫刻が残っています。
私は事前に役場(Ayuntamiento)に問い合わせて鍵守りの連絡先を教えてもらい、WhatsAppで訪問を予約しました。
目次
1. Almenara de Tormes .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(後陣) .
5. 外観(北扉口) .
6. 外観(南扉口) .
7. 内観(洗礼盤) .
8. 内観(勝利アーチ) .
1. Almenara de Tormes
アルメナラ・デ・トルメス(Almenara de Tormes)は、カスティーリャ・イ・レオン州サラマンカ県にある村で、県都サラマンカの約15km北西にあります。
教会は、村の高台の緩やかな傾斜地にあります。役場(Ayuntamiento)の北隣です。

2. 概要
Románico Digital による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
12世紀後半まで、アルメナラ(Almenara)に関する明確な言及は見られない。しかし、その名称自体がアラビア語で「見張り台」を意味する(al-manara)ことは、特に激動の10世紀において、この丘が戦略的に重要であったことを示唆しているようである。
アルメナラ(Almenara)城は、その地名に由来する要塞に取って代わったものと推測され、トルメス(Tormes)川の河岸を見下ろす丘の上に位置していた。
12世紀の終わり頃、サラマンカ教区の影響圏内で、この美しい教会が建てられた。この教会は、間違いなく、この村の歴史を物語る最も貴重な遺産である。
この後も、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
Románico Digital による平面図です。東が右です。

この教会は、17世紀初頭に指摘された劣化にもかかわらず、ロマネスク様式の構造の大部分を保っている。単身廊からなり、南北に二つの扉口があり、直線状の内陣と半円形の後陣が配置されている。
16世紀末、内陣の壁が改築され、南北に二つの礼拝室が設けられた。これにより、平面図は偽ラテン十字形となり、南側は三つの開口部を持つポルティコで保護されるようになった。18世紀には、さらに改修が行われ、後陣に二つの開口部が設けられ、半円形の後陣のアーチが改修された。また、西側に現在の鐘楼が建てられた。
4. 外観(後陣)
東に行き、後陣をみます。

美しい帯状装飾があります。

後陣は、部分的に改築されています。
ロマネスク様式の建築も、中世以降の改修も、建築材料にはヴィジャマヨール(Villamayor)の黄金色の砂岩が使われている。美しい半円形の後陣は、その構造が大幅に改変されており、少なくとも部分的には再建されたものと推測されるほか、1775年から1779年にかけて、その高さが増築されたこともわかる。
元の構造から残ったのは半円形の形状と、2本の帯状装飾だけである。

下部の帯状装飾には、6枚または8枚の花弁を持つロゼットが並んでいます。

下部の帯状装飾の南端と北端には、幻想的な生き物たちが彫られています。

5. 外観(北扉口)
北に行き、北扉口をみます。

持ち送りには、大きな目の人物の胸像が並んでいます。

左(東)側の柱頭は、外側内側ともに、様式化された植物が彫られています。

右(西)側の柱頭は、内側に様式化された植物、外側に2人の女性が彫られています。
2人の女性のうち、1人は踊り子のようです。もう1人は、あごを覆い頭飾りをつけ、長い袖の服を着ていて、胸元に円形の何かを抱えています。

6. 外観(南扉口)
南に行き、南扉口をみます。
アーチは、「SE RESTAURO EN EL AÑO DE MCMIII」と書かれているので、20世紀初めに再建されたようです。

持ち送りが六つあります。六つのうち四つには音楽家、ひとつには踊り子、最後のひとつにはアクロバットが彫られていると思います。
左から2番目の持ち送りには、「NICHOLAVS / ME / FE / CIT」という刻印があります。

円形の側柱は、彫刻された柱頭を冠しています。
左(西)側の柱頭には、2体の二股人魚、2体のハルピュイア、が彫られていると思います。

右(東)側の内側の柱頭の西面は鷹狩りをしているような騎士、南面は鳥とネコ科の動物の戦いが彫られていると思います。
右(東)側の外側の柱頭は、2体のハルピュイアが彫られていると思います。

7. 内観(洗礼盤)
教会の中に入ります。

この建物の建設時期と同じ頃のものと思われる洗礼盤が、西側の壁の厚みに開けられた礼拝室に保存されている。その杯は半球形で、直径110cm、高さ53cmであり、マルタ十字が刻まれた簡素な装飾と、縁に鋸歯状の帯が施されている。

8. 内観(勝利アーチ)
半円形後陣のアーチは18世紀に改築されたことをすでに指摘した。同じ時期に、内陣を覆うアーチも改築された。ロマネスク様式が残っているのは、勝利アーチと、高い台座の上に立つ半柱だけである。
勝利アーチの柱頭をみます。
左(北)側の柱頭には、翼を広げた双頭の鷲が3羽、彫られています。首輪がかっこいいです。

右(南)側の柱頭には、胸の前で両手をあわせて座る男性が彫られていると思います。

男性の両側(柱頭の東面と西面)には2人の男性が彫られています。
1人は杖か剣のようなものを持っていて、もう1人は司教のような(ミトラを戴き、法衣をまとい、杖を持ち、祝福している)姿です。
典礼の場面を表しているのかもしれません。
この親方の彫刻については、その起源をサラマンカのサン・クリストバル(San Cristóbal de Salamanca)の彫刻にたどることができると我々は考える。
いずれにせよ、特定のモチーフの起源が旧大聖堂の偉大な工房にあることを認めつつも、この親方は、その精巧な様式とは無縁であり、二次的な工房を通じてモデルを受け取り、明らかに品質を損ないながら、周辺のモニュメントにそれを広めたようである。したがって、ここアルメナラ(Almenara)のロマネスク様式の教会の年代は、12世紀の終わり、あるいは13世紀の初め頃と推定される。
Iglesia de Santa María la Mayor。勝利アーチの彫刻が良いです。洗礼盤、南北の扉口や後陣にもロマネスク彫刻が残っています。
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