2024年9月12日（木）、二番目に訪れたのはPerazancas、Iglesia de la Nuestra Señora de la Asunciónです。

ここは、南扉口と後陣がいいです。

2024年、教会は7月12日から9月8日の火曜から日曜11:00〜13:30と17:00〜19:00に開くと掲示してありました。これ以外の期間は、教会に掲示されている電話番号に連絡すると訪問可能でした。私は観光局を通じて訪問を予約しました。

Perazancas では、2か所に行きました。以下のように2回に分けて書きます。
＜1＞ Iglesia de la Nuestra Señora de la Asunción
＜2＞ Ermita de San Pelayo

目次

1. Perazancas へ　.
2. 概要　.
3. 平面図　.
4. 外観（後陣）　.
5. 外観（南扉口）　.
6. 内観　.

1. Perazancas へ

ペラサンカス（Perazancas）は、カスティーリャ・イ・レオン州パレンシア県にある村で、県都パレンシアの約87km北にあります。

教会は、村の中心部にあります。

2. 概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

教会は北方ロマネスク様式の素晴らしい例である。おそらくこの地域に存在したベネディクト会修道院の一部で、サアグン（Sahagún）修道院に属していたものと思われる。

この教区教会の建設は13世紀に遡り、アギラル・デ・カンポー（Aguilar de Campoo）やサン・アンドレス・デル・アロヨ（San Andrés del Arroyo）の柱頭を彫刻した工房の親方が建設に携わったと考えられている。外観は、ロマネスク時代の扉口と後陣が保存されている。間取りは三つの身廊に分かれており、柱はゴシック様式のリブ・ヴォールトを支えている。ゴシック様式のキリスト像や16世紀の聖ヨハネと聖母像など、バロック様式の祭壇画が聖なる遺産を構成している。洗礼盤もロマネスク様式で、ジグザグの装飾が施されている。

この後は、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

Románico Digital による平面図です。東が右です。

4. 外観（後陣）

ロマネスク様式が残るのは、後陣と南扉口です。

後陣をみます。

後陣の窓には、植物モチーフの彫刻があります。

5. 外観（南扉口）

南に行きます。

いちばんの注目は、南扉口です。

アーキヴォルトには、多様な人物が彫られています。

サンティアゴ・デ・カリオン（Santiago de Carrión）の扉口、レビージャ・デ・サントゥジャン（Revilla de Santullán）の扉口、モアルベス（Moarves）の扉口、バジェスピノソ・デ・アギラル（Vallespinoso de Aguilar）の持ち送りや内部の柱頭、レボジェド・デ・ラ・トレ（Rebolledo de la Torre）の持ち送り、などを思い出します。

髪や髭、音楽家たちの衣服のひだ、踊り子の体の反りなど、ブルゴーニュからやってきた職人たちの影響を受けているように感じます。

柱頭をみます。

左（西）側には、植物、「エジプトへの逃避」（『マタイによる福音書』2章）、が彫られています。

「エジプトへの逃避」の図像は、MAN所蔵のサンタ・マリア・ラ・レアル（Santa Maria la Real）の図像に似ています。

右（東）側には、騎士と向かい合った幻想的な生き物との戦い、植物と動物、が彫られていると思います。

6. 内観

教会の中に入ります。

南扉口の正面（北）に新しい祭壇があり、南扉口の右（東）にロマネスク様式の洗礼盤があります。

洗礼盤のところに、ロマネスク様式の後陣があります。

多葉の盲アーケードは、ソリタ・デル・パラモ（Zorita del Páramo）、バジェスピノソ・デ・アギラル（Vallespinoso de Aguilar）やサンタ・マリア・デ・ピアスカ（Santa María de Piasca）にも、同様の三つ葉アーチからなる盲アーケードがあったことを思い出します。

Iglesia de la Nuestra Señora de la Asunción。南扉口と後陣がいいです。

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