2024年9月3日(火)、三番目に訪れたのはSoto de Bureba、サン・アンドレス教会(Iglesia de San Andrés)です。
外観(特に南扉口と後陣の装飾)が素晴らしいです。
教会は閉まっていました。私は教会の中に入りませんでした。
目次
1. Soto de Bureba へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観 .
5. 外観(南扉口) .
6. 外観(後陣) .
1. Soto de Bureba へ
ソト・デ・ブレバ(Soto de Bureba)は、カスティーリャ・イ・レオン州ブルゴス県にある村で、県都ブルゴスの約48km北東にあります。
教会は、オバレネス山脈(Montes Obarenes)の麓に位置します。

2. 概要
Románico Digital による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この地の歴史の古さは、ローマ時代の数多くの遺跡とともに、おそらくローマ時代以前のものであろう「ラ・セルカ(La Cerca、柵)」として知られる場所にある防御システムが残っている。
この教会は、12世紀に遡るようです。
一方、中世初期を通じて、この場所に関する資料が沈黙していることから、人が住む中心地がなかったか、あるいは重要性が低かったと考えざるを得ない。最初の文書記録は、教会の扉口にある碑文で、1176年の日付とペドロ・デ・エガとフアン・ミゲレス(Pedro de Ega y Juan Miguélez)の名前が記されている。
ソト・デ・ブレバ教会(Iglesia de Soto de Bureba)の記念碑的な彫刻は、後陣、扉口、開口部といった外部に集中しており、その造形的、図像的な豊かさは、内部の質素さとは対照的である。
この後も、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
Románico Digital による平面図です。東が右です。

4. 内観
私は教会の中に入っていません。Románico Digital による画像です。
内部は、厳かで質素な様子です。

5. 外観(南扉口)
南に行きます。

南側は、身廊の軒下、窓や南扉口に彫刻があります。

南側で特に豊かな装飾があるのは、南扉口です。

アーキヴォルト(飾り迫縁)の彫刻は、ベルセド(Bercedo)やアルメンドレス(Almendres)のものに似ています。
彫刻は、女性、蛇のような尻尾と翼と二本足をもつ生き物、ハルピュイア、剣とカイト・シールドを持つ兵士、神の子羊、2人の聖人、熾天使、足かせされた男性、などが彫られています。
足かせされた男性は、首も拘束されています。
なお、ベルセド(Bercedo)やアルメンドレス(Almendres)では2人の聖人は聖ペトロと聖パウロでしたが、聖アンデレに捧げられているこの教会では2人の聖人は聖アンデレと洗礼者ヨハネと解釈されています。

注目したいのは、文字が刻まれた迫石です。
メダイヨンからなる偽ティンパヌムの内側(下側)に、文字が刻まれています。
IN NOMINE / DOMINI / NOSTRI / IHES(u) XR(ist)I / ISTA ECCL / ESIA CLA / MANT S(an)C(t)I
ANDRE(æ) / ERA M / CCXIIII / ISTE PORTAL / FECIT PETR / US DA EGA / IHOHANES / MICHAEL
「私たちの主イエス・キリストの御名においてこの教会は聖アンデレ教会と呼ばれる。1214年。この門はペドロ・デ・エガとフアン・ミゲルによって建てられた。」とある。
この碑文は、建物の献堂と、1214年すなわち西暦1176年の日付を示している。

また、アーキヴォルトの迫石のひとつには、偽ティンパヌムの文字と同じ字体で「UNICORNIVM」と刻まれています。
馬のような四足獣には髭があります。

6. 外観(後陣)
東に行きます。

窓、軒下の持ち送りや柱頭に彫刻があります。

窓の柱頭には、幻想的な生き物たち。
軒下の柱頭にも、幻想的な生き物たち。

幻想的な生き物たちの隣には、戦う騎士たちが彫られています。

軒下の別の柱頭では、幻想的な生き物と騎士が戦っています。

軒下の持ち送りには、悪魔のような頭部が彫られています。カメラ目線が印象的。

他の持ち送りには、動物の頭部、男性の頭部、植物などが彫られています。
こちらの人物も、カメラ目線。
サン・アンドレス教会(Iglesia de San Andrés)。外観(特に南扉口と後陣の装飾)が素晴らしいです。
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