ソリア(Soria)<3>

2024年9月1日(日)、七番目に訪れたのはSoria、サント・ドミンゴ教会(Iglesia de Santo Domingo)です。

ここは、ファサードが素晴らしいです。その主扉口は、スペイン・ロマネスク建築の中でも最も賞賛されるもののひとつとなっています。

2024年、教会は毎日8:00〜21:00に開いていました。

Soria では、4か所に行きました。以下のように4回に分けて書きます。
<1> Monasterio de San Juan de Duero
<2> Concatedral de San Pedro
<3> Iglesia de Santo Domingo
<4> Iglesia de San Juan de Rabanera

目次

1. Soria へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観 .
5. 外観 .

1. Soria へ

ソリア(Soria)は、カスティーリャ・イ・レオン州ソリア県の県都で、首都マドリードの約187km北東にあります。

教会は、旧市街の北部に位置し、旧市街の西側にある二つの主要な門のひとつ、ロサリオ門(Puerta del Rosario)の隣にあります。

南西側外観

2. 概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

石の聖書

歴史:聖トマスに捧げて建てられたオリジナルの教会は、わずかな部分が残るのみである。この教会は部分的に取り壊され、12世紀末により大きな教会が建てられた。16世紀には教会の大部分が改築されてドミニコ会修道院が併設され、サント・ドミンゴ教会(Iglesia de Santo Domingo)と改名された。

教会はラテン十字型の三身廊である。中央の身廊が最も大きく、尖頭の樽型ヴォールトで覆われ、側廊は半樽型ヴォールトで覆われている。ファサードはとりわけ際立っている。中央には大きなバラ窓があり、周りには盲アーチが並んでいる。扉口の柱頭には、創世記とキリストの生涯の聖書の場面が描かれている。

ティンパヌムには、幼子を膝に乗せて座る神、福音書記者の象徴を運ぶ4人の天使、預言者イザヤ、聖母マリアが描かれている。アーキヴォルトの豊かさにより、スペイン・ロマネスク建築の中でも最も賞賛されるもののひとつとなっている。一番目は黙示録の24人の老楽士、二番目は幼児虐殺、三番目は聖母マリアとイエスの誕生と生涯、四番目はイエスの受難と死と復活を表している。

この教会の壮麗なファサードは、アキテーヌの影響を感じます。

ご存知だろうか?この作品のパトロンであった可能性のあるアルフォンソ8世の妻は、プランタジネット家のエレノアである。エレノアは、イングランド王ヘンリー2世とアキテーヌ女公アリエノールの娘であり、獅子心王リチャードの妹であり、欠地王ジョンの妹であった。

アキテーヌ女公アリエノールは政治に長け、文化芸術を奨励する女性でした。たくさんの子を産みましたが、彼女の気質を最も受け継いだ娘がエレノアだったようです。

この後は、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

Románico Digital による平面図です。東が右です。

Románico Digital より

4. 内観

教会の中に入ります。

サント・ドミンゴ(Santo Domingo)では、12世紀の中頃と最後の四半世紀の2回、ロマネスク様式の改修が行われたが、その際、身廊を十字ヴォールトでアーチ型にするという最初の案を却下し、尖頭樽型アーチ型にするという、支柱と壁に影響する再考が行われた。おそらくこの再考は、経済的困難によるものであったろう。いずれにせよ、16世紀末には内陣、交差部と翼廊、そして二つの側廊の工事が行われ、現在の教会の姿となった。

身廊にて西を向く

5. 外観

ファサードをみます。

12世紀末の改修には、カスティーリャの名君アルフォンソ8世の直接的な介入が見られる。アルフォンソ8世がソリアで幼少期を過ごしたこと、そしてアキテーヌ女公アリエノールとイングランド王ヘンリー2世の娘であるプランタジネット家のエレノアと結婚したことは、この教会の建築に王家の庇護を見いだし、ファサードにアキテーヌの影響を見いだすことを正当化する論拠となっている。

ファサードの入念な建築的リズムとその卓越した彫刻的装飾に、砂岩の赤みがかった温かみのある色調が加わり、おそらくイスパニック・ロマネスクの中で最も調和のとれたファサードとなっている。

二層となっている一連の盲アーチの構想は、イスパニア様式では異例であり、ポワトゥー、サントンジュ、ギュイエンヌのロマネスク様式の直接的な影響が見られるが、これは、アルフォンソ8世の妻、アキテーヌの偉大な女公アリエノールの娘エレノアに関連し西フランスから親方らが到着したことによって説明される。

確かに、ポワトゥー地方ではポワティエのノートル=ダム=ラ=グランド(Notre-Dame-la-Grande)、サントンジュ地方ではコルム=エクリューズ(Corme-Écluse)やエシレ(Échillais)、ギュイエンヌ地方ではプティ=パレ(Petit-Palais)など、二層になっている一連の盲アーチが壮麗な教会は、アキテーヌのものという印象が強いです。

西側外観

主扉口をみます。

主扉口

イエスを抱っこするのは、聖母マリアばかりではありません。

ティンパヌムには、イエスを膝に乗せて座る父なる神、その両側に福音書記者の象徴を持つ4人の天使、両端に預言者イザヤと聖母マリアが描かれています。

主扉口:ティンパヌム

四連アーチの豊かな彫刻に驚きます。

主扉口

四連アーチには内側から、一番目は楽器を手にする黙示録の24人の長老、二番目は幼児虐殺。

主扉口:一番目と二番目のアーチ

三番目は聖母マリアとイエスの誕生と生涯、四番目はイエスの受難と死と復活が彫られています。

主扉口:三番目と四番目のアーチ

サント・ドミンゴ教会(Iglesia de Santo Domingo)。ファサードが素晴らしいです。その主扉口は、スペイン・ロマネスク建築の中でも最も賞賛されるもののひとつとなっています。

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