2024年8月21日（水）、二番目に訪れたのはPalermo、パラティーナ礼拝堂（Cappella Palatina）です。

ここは、モザイクが豪華絢爛で、ムカルナス天井と見事に調和しています。説教壇と復活祭用燭台もお見逃しなく。

パラティーナ礼拝堂（Cappella Palatina）はノルマンニ宮殿（Palazzo dei Normanni）の中にあります。2024年、ノルマンニ宮殿は月曜から土曜の8:30〜16:30と日曜の8:30〜12:30に入場できました。有料（€10）でした。

Palermo では、10か所に行きました。以下のように10回に分けて書きます。
＜1＞ Chiesa Santa Maria dell’Ammiraglio (Chiesa della Martorana)
＜2＞ Chiesa di San Cataldo
＜3＞ Chiesa San Giovanni dei Lebbrosi
＜4＞ Chiesa di Santo Spirito
＜5＞ Porta Mazzara
＜6＞ Chiesa di San Giovanni degli Eremiti
＜7＞ Cattedrale di Palermo
＜8＞ Palazzo della Zisa
＜9＞ Cappella Palatina (Palazzo dei Normanni)
＜10＞ Sala di Re Ruggero (Palazzo dei Normanni)

目次

1. Palermo へ　.
2. 概要　.
3. 平面図　.
4. モザイク　.
5. ムカルナス天井　.
6. 説教壇と復活祭用燭台　.

1. Palermo へ

パレルモ（Palermo）は、シチリア島最大の都市にしてシチリア州の州都であり、パレルモ県の県都です。首都ローマの約428km南にあります。

ノルマンニ宮殿（Palazzo dei Normanni）は、ケモニア（Kemonia）川とパピレト（Papireto）川に挟まれた町で最も高い場所にあります。

パラティーナ礼拝堂（Cappella Palatina）は、ノルマンニ宮殿（Palazzo dei Normanni）の中にあり、地上0階よりひとつ上の階にあります。（日本の数え方で言うと2階にあります。）

2. 概要

礼拝堂の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

1130年にルッジェーロ2世によって創設されたこの礼拝堂は、使徒聖ペトロに捧げられている。

ラテン十字プランで、突出していない翼廊があり、5本の柱で三つの身廊に仕切られている。主要部分の大半は再利用された柱頭で構成されている。

ムーア風の五つのアーチは、わずかに先細りした6番目のアーチとともに、高い支柱の上に建てられている。

この後も、案内板を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

案内板による平面図です。

1. 入口
2. 玉座
3. 内陣
4. 右小後陣
5. 主後陣
6. 左小後陣

4. モザイク

礼拝堂に入ります。

わお。

豪華絢爛。

ビザンチン様式の半球ドームは、八角形を挟んで長方形の上に設置されており、この教会が天と地を結ぶものであることを示している。この半球ドームは、この建物全体の生成要素である。ドームの中央には、宇宙の支配者であるキリストの胸像があり、それを4人の大天使（ラファエル、ミカエル、ガブリエル、ウリエル）が囲み、その下には8人の預言者がおり、コーナーの壁龕には四福音書記者がいる。

壁の装飾はビザンチン様式の影響を受けたモザイク画である。

アーチ、アーチを受ける壁その他のスペースには聖人の像があり、そのうちのいくつかは半身像で円形の中にある。

モザイクの一部は修復中でした。

身廊には、天地創造からヤコブが天使と格闘しイスラエル民族が確立されるまでの、創世記の物語が描かれている。

内陣には、イエスの十二の祝祭日の場面が描かれている。

側廊には、使徒ペトロとパウロの物語が描かれている。

5. ムカルナス天井

パラティーナ礼拝堂の特徴は、中央身廊の木製のムカルナス天井（幾何学的な窪み、鍾乳石状の垂れ下がり、星形の連続）であり、動物、植物、幾何学模様、花をモチーフにした絵が描かれ、黄金時代を象徴する。これは、中世イスラム絵画の複合施設としては現存する中で最大規模のものである。

それは同時に、星空、イスラム教の楽園、 王子の宮廷と大地の基盤が洞窟として表現され、誕生（キリスト教の伝統によると、イエスは洞窟で生まれた）と復活（イエスの墓は岩をくりぬいて作られた）の兆しが示されている。

ビザンチン風のモザイクとイスラム風の天井が調和しています。

6. 説教壇と復活祭用燭台

南側廊に説教壇と復活祭用燭台があります。

どちらもとても美しいです。

燭台の基部には、人や動物を貪る4頭のライオンが彫られています。

燭台の中ほどには、祝福を与えるイエスが彫られています。4人の天使がマンドルラを支えています。

祝福するイエスの手の下に、ひざまずく王がいます。

1130年にこの礼拝堂を創設したルッジェーロ2世だと思います。こんな顔立ちだったのかしら。

パラティーナ礼拝堂（Cappella Palatina）とノルマンニ宮殿（Palazzo dei Normanni）は、ユネスコの世界遺産「パレルモのアラブ＝ノルマン様式の建造物群及びチェファルとモンレアーレの大聖堂」の一部です。ノルマン人がシチリア島を支配していた時代（1130年～1194年）に建てられた九つの宗教的・市民的建造物群のひとつです。それらは、西洋、ビザンチン、イスラム文化の融合の優れた例である。この交流により、空間、構造、装飾の新しい概念に基づく建築的・芸術的表現が生まれ、地中海地域全体に広がりました。

パラティーナ礼拝堂（Cappella Palatina）。モザイクが豪華絢爛で、ムカルナス天井と見事に調和しています。説教壇と復活祭用燭台もお見逃しなく。

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