2024年8月8日(木)の最後、二番目に訪れたのはFasano、セッパニバーレ小寺院(Tempietto di Seppannibale)です。
ここは、二つのドームが特徴的です。ロンゴバルド時代(8世紀)の一連の絵画が保存されています。
小寺院は閉まっていました。私は小寺院に入りませんでした。
目次
1. Fasano へ .
2. 概要 .
3. 航空写真 .
4. 外観 .
5. 内観 .
〜Cripta di Lama d’Antico〜 .
1. Fasano へ
ファザーノ(Fasano)は、プーリア州ブリンディジ県にある町で、県都ブリンディジの約53km北西、州都バーリ(Bari)の約52km南東にあります。
セッパニバーレ小寺院(Tempietto di Seppannibale)は、農場の中にあります。
二つのドームが独特で、フタコブラクダみたいです。

農道を歩くと、着きました。

2. 概要
FAI(Fondo Ambiente Italiano)による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
ファザーノ(Fasano)から7キロ離れた小さな田舎の教会、セッパニバーレ小寺院(Tempietto di Seppannibale)は9世紀に遡るもので、プーリアの初期中世の建築物の中で独特な存在である。
この小寺院は、比較的最近になってその名が付けられたセッパニーバレ・グランデ農場の一部であり、現在はモノポリ教区が所有している。
この後も、FAI(Fondo Ambiente Italiano)を引用する時に太字で書きます。
3. 航空写真
Googleマップによる航空写真です。東が上です。

4. 外観
外側をみます。

この小寺院は、各辺の長さがわずか8メートルの大きさで、2本の中央柱と2本の半柱の上に支えられたアーチによって三つの身廊が分けられ、現在は崩壊しているが四角形の後陣で終わっている。
この建物を最も特徴づけているのは身廊の屋根で、同じ軸線上にある二つのドームから構成されている。

5. 内観
内側をみます。
三つの開口部(西扉口、北扉口と崩壊した後陣)には、扉の代わりに金属柵があり、柵の間から中をのぞくことができます。

ロンゴバルド時代(8世紀)の一連の絵画が保存されており、そこには聖書の場面やヨハネの黙示録のエピソードが描かれている。
西扉口からのぞいて、見上げます。
七つの頭を持つ赤い大きな竜と天使が描かれています。『ヨハネの黙示録』12章の場面かもしれません。
『ヨハネの黙示録』12章
3: また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。
4: 竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。
『ヨハネの黙示録』12章
5: 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。
6: 女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。
7: さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、
8: 勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。

北扉口からのぞいて、見上げます。
聖人たちや植物が描かれているようです。

崩壊した後陣の開口部からのぞいて、見上げます。
サンダルを履いた足、白い鳥や聖人たちが描かれているようです。

すべての場面で背景に描かれている自然主義的な要素が、プーリアのフレスコ画をロンゴバルド芸術の他の傑作と結びつけている。サン・ヴィンチェンツォ・アル・ヴォルトゥルノ(San Vincenzo al Volturno)やマテラ近郊の原罪の地下聖堂(Cripta del Peccato Originale)に描かれたフレスコ画の連作などである。
セッパニバーレ小寺院(Tempietto di Seppannibale)。二つのドームが特徴的です。ロンゴバルド時代(8世紀)の一連の絵画が保存されています。
〜Cripta di Lama d’Antico〜
ところで、ファザーノ(Fasano)には、もうひとつフレスコ画が有名な場所があります。公園内にあるCripta di Lama d’Anticoです。でも、私が行った時(2024年8月)は役所の都合(ESPLETAMENTO PRATICHE BUROCRATICHE)で公園が臨時休園になっていました。また機会があれば、行ってみようと思っています。
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