1. Barletta へ

バルレッタ（Barletta）は、プーリア州バルレッタ＝アンドリア＝トラーニ県の県都とされている都市のひとつで、アドリア海に面した港湾都市です。州都バーリ（Bari）の約54km北西にあります。

教会は、歴史的中心地にあり、城壁に近いサンタンドレア通りにあります。

夫と私が8:15に教会の前を通ったとき、教会はまだ閉まっていました。

この教会は、道路から約5メートルの高さに位置しています。

Wikipediaによると、高さが5メートルも違うのは、アンジュー朝時代に道路を低くして海へのアクセスを容易にしたためです。（アンジュー朝時代は、13世紀から15世紀、フランス・カペー家の支家であるアンジュー＝シチリア家がナポリ王国を支配していた時代です。）

目当ての西扉口が長い階段の上にあるため、できれば金属柵の門が開いている時に見学したいです。

夫と私が、＜1＞ Basilica del Santo Sepolcroと＜2＞ Basilica Concattedrale Santa Maria Maggioreの見学を終えて9:45に戻ってきたとき、門が開いていました。

やったー！

2. 概要

ジャカ・ブック（Jaca Book）PATRIMONIO ARTISTICO ITALIANO『PUGLIA ROMANICA』による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

聖なる救世主（SS. Salvatore）に捧げられたロマネスク様式の教会で現存するのは、13世紀末に造られた、豊かな彫刻が施された壮麗な扉口だけである。

Wikipediaによると、教会はデッラ・マッラ（Della Marra）家によって建設され、1532年までその所有でしたが、その年に小さき兄弟会に引き渡され、多額の寄付のおかげで増築と改築が行われて托鉢教会の典型的な建物となり、聖アンデレに捧げられました。

この後も、『PUGLIA ROMANICA』を引用する時に太字で書きます。

3. 外観（西扉口）

西扉口をみます。

扉の両側に付け加えられた二翼は、まったく不釣り合いである。これは明らかに、バルレッタの聖墳墓教会の現在は失われてしまった扉口から移されたものである。

ルネッタの中央には、装飾的アーケードがあり、円柱の台座に四福音書記者の象徴が描かれ、マリアと洗礼者ヨハネに挟まれたキリストが描かれている。

装飾的アーケードの両側には、香炉を手にしてひざまずく2人の天使がおり、これは元々の扉の配置を拡大したもので、14世紀の追加であることは疑いなく、14世紀のビテット大聖堂（cattedrale di Bitetto）を建設したリッロ・ダ・バルレッタ（Lillo da Barletta）の工房に関連している。シンプルな二重のパルメットのモチーフが横切るまぐさも、新しいものである。