ル・デヴォリュイ(Le Dévoluy)

2023年9月19日(火)、二番目に訪れたのは Le Dévoluy、Église romane (Mère Église) です。

ここは、山並みに映える後陣が素晴らしいです。

目次

1. Le Dévoluy へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .

1. Le Dévoluy へ

ル・デヴォリュイ(Le Dévoluy)は、フランス南東部のプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏オート=アルプ県にあります。県内最大の人口(約4万人)を要する Gap の町の約15km北西で、村内にはスキー・リゾートがあるような、山の上の、人口約900人の村です。

私がみたかったのは、茅葺き屋根の後陣を持つ教会です。

東側外観

教会の向こうに見える山並みが美しい。

2. 概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

オート=アルプ県で最も古い教会のひとつである。
1080年、ガップ(Gap)の司教は、この教会をクリュニー修道会サン・アンドレ・ド・ガップ小修道院(prieuré de Saint-André-de-Gap、1029年創立)に寄贈した。
19世紀半ば、サン・ディスディエ(Saint-Disdier)教会がその役割を引き継いだ。

教会は純粋なアルプス・ロマネスク様式である。現在、身廊はひとつで樽型ヴォールトの柱間が三つあり、半円形の後陣で終わっている。屋根はスレートで覆われている。後陣と小後陣は茅葺きである。鐘楼は、小後陣で終わる礼拝堂の上に取り付けられている。サン・ディズディエ(Saint-Disdier)に捧げられている。

この後も、案内板を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

案内板による平面図です。

案内板より

1. トリビューン、2. 身廊、3. 後陣、4. 側扉口、5. 礼拝堂と鐘楼

4. 外観

私は、山並みに映える小さな教会をみにきたので、この東側外観をみられたら満足。

主後陣の上に覆いがかけられています。

東側外観

主後陣の屋根は修復中でしたが、北小後陣の茅葺き屋根が美しいです。

主後陣と北小後陣

ファサードも、とても簡素。

北西側外観

誰もいないとばかり思っていたら、ファサードの近くに三人も女性がいました。

5. 内観

女性たちは、修復工事の人たちでした。

彼女たちと話すうち、教会の中を見学して構わないとのこと。

やったあ!

身廊にて東を向く

1663年に建てられた木造のトリビューンからは、15世紀後半の壁画を見ることができる。

内陣にて西を向く

主な場面は最後の審判を描いたもので、キリストが十二使徒、マリア、洗礼者ヨハネに囲まれている。下段には悪徳と美徳が描かれている。

トリビューン

壇上には、アルプスの造形文化を代表するフルール・ド・リス (Fleur de lys)、太陽、月が描かれている。

トリビューン

干ばつが続くと、教区民は村から十字架の道を通って教会まで行列を作り、雨乞いと農作物の保護を求めた。

トリビューン

ロマネスク関係ないですが、太陽と月、かわいい。

Église romane (Mère Église) 。山並みに映える後陣が素晴らしいです。

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