サン・ニコメデ(San Nicomede)

2023年9月3日(日)、三番目に訪れたのは San Nicomede。Pieve di San Nicomede です。

ここは、地下聖堂が素晴らしいです。

2023年、教会は土日の8:00〜12:00と15:00〜18:00に開いていました。(ただし日曜9:00〜9:30頃は聖ミサがあるため見学不可。)

目次

1. San Nicomede へ .
2. 概要 .
3. 外観 .
4. 内観 .

1. San Nicomede へ

サン・ニコメデ(San Nicomede)は、フィデンツァから南西に約7km、田園風景が広がる村です。

南西側外観

私は12:00頃に着きました。

事前に調べたとき「13:00まで開いている」とあったように思います。

でも、西扉口は閉まっていました。南扉口も動かず、扉に「土日の8:00〜12:00と15:00〜18:00に開きます」と掲示してあったので、私は焦りました。

敷地内に住宅がありました。私は、窓から顔を出してくれたシニョーラに挨拶し、教会を訪問したい旨を伝えました。するとシニョーラは「教会は開いていますよ」とのこと。

え?

「扉が重いですが、鍵はかかっていません。」

なんと。

私はシニョーラにお礼を言い、教会に戻りました。そして、ぐっと力を込めて南扉口を押してみました。すると開きました。

やったあ!

2. 概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

9世紀以来の記録がある、北イタリア最も古いサン・ニコメデに捧げられた教会であり、同殉教聖人の信仰を広めるための主要な中心地であった。

現在の建物は、後陣と地下聖堂を持つトラスで覆われた単身廊で、いくつかの建設段階が重なり合っている。

最も古い部分である地下聖堂はおそらく9世紀に遡り、中央にバットレスを持つ後陣は13世紀、本堂は14世紀に建てられたことが、入り口の上の碑文によって示されている。建物は1909年に改築工事が行われた。その際、本堂の2色の帯の装飾が再現され、鐘楼とファサードは15世紀の様式で再建され、ファサードには小さなポルティコ、バラ窓、軒下のノコギリの歯状の装飾、3つの尖塔が加えられた。

この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。

3. 外観

東側に行きます。

南東側外観

上と下で、建築段階が異なると思います。上はレンガの石の大きさや形が整っていて新しそうで、下(窓の高さまで)は丸みのある石と小石とレンガでできていて古そうです。

4. 内観

地下聖堂に行きます。

内陣にあがる階段の脇に、地下聖堂におりる階段があります。

わお。

地下聖堂にて北東を向く

地下聖堂の内部は、中世初期に広く行われていた、以前の建物の部材を回収して再利用するという慣習を物語っている。おそらく9世紀に建てられたと思われるこの小さな三廊式の地下聖堂は、4本の柱によって支えられている。縦溝が彫られた2本がローマ時代のもの、他の2本がロンゴバルド時代のものである。地下聖堂の後陣には井戸があり、その水は奇跡の水と信じられている。地下聖堂の床の大理石板と井戸の縁石もローマ時代の建築要素で、回収され再利用されている。

ローマ時代の縦溝が彫られた柱や床板の重厚な美しさと、ロンゴバルド時代の柱の簡素な美しさが、絶妙。

地下聖堂にて南東を向く

ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps の『Emilie romane plaine du Po』によると、奇跡の水は、巡礼者たちの頭痛を癒やしました。また、かつてはこの教会にホスピスの施設もありました。

何度も何度も、奇跡の水を汲んだのだと思います。

井戸の縁には、縄の溝があります。

井戸

Pieve di San Nicomede。地下聖堂が素晴らしいです。

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