モンテフィオリーノ(Montefiorino)

2023年8月31日(木)、最初に訪れたのは Montefiorino。サンタ・マリア・アッスンタ・ディ・ルッビアーノ教会(Pieve di Santa Maria Assunta di Rubbiano)です。

ここは、聖水盤が素晴らしいです。また、鋭い歯を持つ生き物たちや、かわいらしい生き物たちがあちこちに描かれていて楽しいです。

夏期の日曜を除いて、基本的に閉まっています。私はモンテフィオリーノ文化観光振興会(Associazione PRO LOCO Montefiorino)に WhatsApp して事前に予約しました。

目次

1. Pieve di Santa Maria Assunta di Rubbiano へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
 

1. Pieve di Santa Maria Assunta di Rubbiano へ

教会は、モデナの南西約40km、セッキア(Secchia)渓谷とトスカーナを結ぶ中世の道ビブルカ通り(Via Bibulca)沿いに位置します。

東側外観

私が外観を見学していると、モンテフィオリーノ文化観光振興会(Associazione PRO LOCO Montefiorino)のシニョーラが来ました。10:00頃のことです。

2. 概要

教会の外に案内板がありました。また、シニョーラが小冊子をくれました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

おそらくモデナ地域で最も古い教区教会(pieve)で、7世紀に設立され、被昇天の聖母に捧げられている。

最古の文書は、882年のジョルジョ大司祭と908年のシレベルト大司祭の任命であり、これらはモデナの教皇庁公文書館に現存する最古の司祭の署名である。これらの任命の中で、大司祭は教会を修繕し、聖職者を集め、教育し、指導するよう命じられている。

教会は「ルッビアーノ」として知られる地域の住民の宗教的・市民的生活の中心であった。大司祭と共同生活を送る聖職者ら(canonici)によって運営されていた。

1071年のフラッシノーロ修道院(Abbazia di Frassinoro)の台頭は、教会の威信に大きな打撃を与えた。 大司祭は、モデナ司教が同修道院長の同意を得て任命することで合意した。

現在の建物は10世紀から12世紀にかけて建てられた。

この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。

3. 平面図

現地には平面図がみあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps の『Emilie romane plaine du Po』による平面図です。東が上です。

ゾディアック(Zodiaque) より

翼廊と三つの後陣を持つ三廊式プランは、グレゴリオ改革の提唱者であるマティルデ・ディ・カノッサ(Matilde di Canossa)が強く支持した、クリュニー様式に倣ったものである。
1662年、建築の安定性を考慮し、9ブラッチャ、すなわち1柱間ほど減築した。

もともとは、柱間もうひとつ分くらい、身廊が長かったようです。

4. 外観

後陣は1837年に修復されました。主後陣にそれが記されています。

1837と記されているルネッタの隣には祝福する人、その隣には二股人魚が描かれています。

主後陣

他のルネッタにも装飾があり、ライオン、植物やワシが描かれています。

主後陣(ライオン)

鋭い歯。

主後陣(ワシ)

南北の小後陣について、興味深いと思ったのは屋根の上。

写真に赤い丸で印をつけた位置です。

東側外観

不思議な彫像があります。

南小後陣
北小後陣

天使か、悪魔か、、、よくわからないです。

西側に行きます。

南西側外観

1662年に、柱間ひとつ分ほど減築したとき、ファサードも工事されました。

5. 内観

教会の中に入ります。

写真に赤い丸で印をつけた位置に、ライオンがいます。

身廊にて東を向く

外の、ルネッタのライオンによく似ています。

鋭い歯。

主後陣のフリーズ

よく似たライオンは、身廊の柱頭にもいます。

ライオンの柱頭
ライオンの柱頭(別角度)

相変わらず、鋭い歯。でも、どこか愛嬌があります。

他の柱頭は、主に植物が描かれて繊細。美しいです。

植物の柱頭
植物の柱頭

後陣のフリーズも、鋭い歯ばかりではありません。

南小後陣のフリーズ。

ほら、かわいい。

南小後陣のフリーズ

この教会で見逃せないのは、聖水盤。

交差部の左側には、イオニア式の柱頭の上に12世紀の大理石の聖水盤があり、一対のセイレーンと2匹のハルピュイアが彫られている。この作品は、1130年頃にモデナ大聖堂で働いていたメトープの親方(maestro delle metope)によるものである。

聖水盤
聖水盤(別角度)

そう言われてみると、ドゥオーモ博物館(Musei del Duomo)でみた、三つ編みで膝を抱えて座る女性やその隣で逆さまに座る女性の浮き彫り「Gli Antipodi」に似ているかも。

サンタ・マリア・アッスンタ・ディ・ルッビアーノ教会(Pieve di Santa Maria Assunta di Rubbiano)。聖水盤が素晴らしいです。また、鋭い歯を持つ生き物たちや、かわいらしい生き物たちがあちこちに描かれていて楽しいです。

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