2023年7月29日(土)、二番目に訪れたのは Olgelasca。Chiesetta di Sant Adriano です。
ここは、フレスコ画が素晴らしいです。
夏期に毎週日曜10:00〜12:00と15:00〜17:00に開きます。
Corsaさんが Amici di Sant Adriano に連絡して鍵守りの Angelo さんの連絡先を入手してくださいました。7月29日は土曜日でしたが、Angelo さんに教区司祭の許可を得てもらい、訪問を予約させていただきました。
目次
1. Olgelasca へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
5-1. 北壁の聖母子像(15世紀) .
5-2. 後陣の聖ハドリアヌス像(12世紀) . .
1. Olgelasca へ
Corsa さんと私はチヴァーテ(Civate)から南西に約25km、30分ほど運転して、小さな村に着きました。15:15頃のことです。
小さな教会は、Olgelasca の集落の北端にあります。
この地に住む Angelo さんは、先祖が託された教会の鍵を代々受け継いで守っているのだそう。
2. 概要
教会の外に案内板、教会の中にリーフレットや掲示がありました。Angelo さんから聞き取った内容を含め、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
森林地帯にあった異教の聖地の構造に基づいて、11世紀頃に建てられたと考えられている。
重要なのは12世紀の工事で、San Vittore di Meda のベネディクト会修道女が所有者となり、後陣を含む改修を行った。こうして教会は、地域外のつながりも持つようになった。このつながりは、ミラノ教区では珍しい聖ハドリアヌスへの献堂によっても強化された。聖ハドリアヌスは高貴な騎士で、ディオクレティアヌス帝(在位: 284年〜305年)の下で手足を切り離され殉教した。
この後も、案内板、リーフレット、掲示や Angelo さんから聞き取った内容を引用するときは太字で書きます。
3. 平面図
教会の中にあった本に平面図がありました。Angeloさんにお願いして撮影させていただきました。東が上です。
では、見学しましょう。
4. 外観
小さい教会は小高い場所にあります。
外壁には石とレンガが不規則に使われています。
非常に興味深いのは、この建物の素材である。石が多く使われる北部の地域と、粘土の採石場がレンガやテラコッタの装飾を可能にしたポー渓谷の地域との交差点を示しているのである。石とレンガの不規則な使用は、異なる時代に行われた連続的な介入の結果でもある。
5. 内観
小さな教会に入ります。
内部には、たくさんの壁画があります。
5-1. 北壁の聖母子像(15世紀)
ロマネスクではないのですが、北壁の聖母子像が素敵なのでご紹介します。
以前は北側の二つの小窓の一つを覆っていたフレスコ画(15世紀)は、1982年の修復作業で壁から取り外されて木製の裏打ちが施され、二つの小窓の間に置かれた。
聖母は戴冠して玉座に座り、幼子を腕に抱いて乳を飲ませようとしています。
聖母が美しいです。
Angeloさんは、ご自身が子どもの頃にイエスの顔をみたことを覚えているそうです。
5-2. 後陣の聖ハドリアヌス像(12世紀)
後陣の四分球には、虹色に輝くマンドラの中に三位一体が描かれ、その周囲には四福音書記者の象徴、聖ロクスと聖セバスティアヌスが描かれている(14世紀)。
それらの下には、最古の聖ハドリアヌスの祈りの姿(12世紀)の隣に、シエナの聖ベルナルディーノの姿(15世紀)があり、その右側には、聖ハドリアヌスの姿(1497年)が描かれている。 続いて聖セバスティアヌスの像(15世紀)がある。
正面を向いて、両手をあげて祈りを捧げる姿です。
Chiesetta di Sant Adriano。フレスコ画が素晴らしいです。
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