イド(Ydes)

2022年8月16日(火)の最後、三番目に訪れたのは Ydes。Église Saint-Georgesです。

ここは、後陣と西扉口の彫刻が素晴らしいです。

Ydes へ

実は、この日の最初に行ったセーニュ(Saignes)の見学を終えた後、まず、ここイド(Ydes)に来ました。でも教会が閉まっていて、14時になら見学可と教えてもらったんです。だから三番目に予定していたラノブル(Lanobre)を先に見学しました。

夫と私はラノブル(Lanobre)から南西に19分ほど車を運転して、静かな村に戻ってきました。14時頃のことです。

Église Saint-Georges(東側外観)

北側に切妻屋根の翼廊が大きく出っ張っていますが、これは19世紀の増築だそう(ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』より)。

フロアプラン

現地には、フロアプランは、みあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』によるフロアプランを載せます。東が上です。

建築の年代特定は難しいのですが、おそらく12世紀に建てられ、当初は、三つの柱間からなる単一の身廊と、それに続くクワイヤ、半円形の後陣で構成されていたようです。

その後に翼廊が増築されました。

教会の中に入ります。

Église Saint-Georges の内観:全体

教会の中の、全体の様子。

Église Saint-Georges(内観、身廊にて東を向く)

教会は展覧会場にも使われるようで、準備をしている人がいました。

外観をみます。

Église Saint-Georges の外観:西扉口

修復工事中でした。

Église Saint-Georges(北西側外観)

柵の間にレンズをあてて撮影。

西扉口

向かって右にはダニエルの彫刻があるのですが、覆いが付けられていました。

向かって左の柱の間に、受胎告知の彫刻があります。

受胎告知の彫刻

ファサードにはΩ形の装飾があり、主に黄道十二宮が彫刻されています。

Église Saint-Georges(西側外観)

一部が消失したり、黄道十二宮ではない動物がいたりしますが、彫刻が素晴らしいです。

例えば、この部分。よく残ってます。

金牛宮(おうし座)、双子宮(ふたご座)、巨蟹宮(かに座)。

人馬宮(いて座)、磨羯宮(やぎ座)、宝瓶宮(みずがめ座)。

黄道十二宮の彫刻(部分)

後陣をみます。

後陣

おお〜、と歓声をあげてしまう

Église Saint-Georges(東側外観)

彫刻いっぱいの姿。

ベースも、抜かりなく。

ある柱頭には、獅子の穴の中のダニエル(旧約聖書の『ダニエル書』6章)。獅子たちはすっかり手なずけられちゃってます。

獅子を裂くサムソン(旧約聖書の『士師記』14章)。「主の霊が激しく彼に降ったので、彼は手に何も持たなくても、子山羊を裂くように獅子を裂いた。」

後陣の柱頭

Église Saint-Georges。後陣と西扉口の彫刻が素晴らしい。

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