2022年8月5日(金)、三番目に訪れたのは Bert 。Église Saint Laurent です。
ここは、140mほど歩いた場所にあるカフェ(Dilien Jos)で、鍵を借りる必要があります。私が訪問したとき、お約束のようにハプニングがありました。
Bert へ
私はドロワテュリエ(Droiturier)から北に17分ほど車を運転し、のどかな村につきました。 14時頃のことです。
下の写真の中で、左奥に写っている家のテラスで、楽しそうにお茶を飲んでいる人たちがいました。(これ、重要なポイント。)
教会に行くには、上の写真に写っている車の手前で、右に曲がります。
教会は、小高い丘の上の、壁の中にあります。
むかしは城塞だったのかな、というおもむき。
教会の外観をみます。
Église Saint Laurent の外観:全体
ファサードは素朴で重厚
11世紀から12世紀頃の建築と思います。
西扉口は施錠されていました。
北側は草がのび放題。
南側には小さな扉口があります。
南扉口も施錠されていました。
東側には、鐘楼というよりは、城塞の主塔のような塔があります。
ダンジョンの南に長方形の後陣があり、その南に増築されたような建物があります。
鍵を借りるためにカフェに向かいます。
鍵を求めて
教会から140mほど歩き、教会の鍵を管理しているカフェ(Dilien Jos)を見つけました。
フランス語でこんな風に鍵をお願いしてみよう、なんて、フランス語が苦手な私は心の中で練習し、どきどきしながらカフェの扉に近づくと、
がーん。
そ、そんなあ。。。
三時間以上あります。どうしよう。少し考えましたが、あきらめられません。さっき教会の前でお茶をしていた人たちに、話しかけてみよう!と思いたちます。
フランス語が苦手なくせに、こういう図々しさだけは、あります。
教会に戻って、確実に施錠されていることを再確認したあと、教会前の家のテラスにいる人たちに「私は教会を訪ねたいのですが、閉まっています。鍵を、、、」と訪ねると
「ああ、ありますよ」
えええええっ!あるの?
紳士が1人、テラスから家の中に戻り、鍵を持って出てきてくれました。見れば、足元は裸足です。大急ぎで持ってきてくれたらしい。本当に、ありがたい。
「これは、脇の扉の鍵です」
emilia は鍵を手にいれた(村人と話して鍵を手にいれるとか、もうRPGゲームよね)。
Église Saint Laurent の内観:全体
中に入ると、湿ったにおいがしました。あまり換気されてなさそうです。
上を見上げて歓声をあげました。柱頭が、すごい!
重厚なロマネスク様式です。
北側廊
南側廊
南側廊の東つきあたりの壁にはロマネスク様式の開口部がありますが、現在は建物があるために採光窓としての役目を果たしません。
フロアプラン
現地には案内も避難経路図もみあたりませんでした。不正確ですが、おおよそのイメージを私が描きました。東が上です。
長方形の後陣が一つあります。
4段の階段をのぼると、後陣の北隣にある、ダンジョンみたいな塔につながっていそうです。
後陣の南隣には、増築された建物への扉があります。
柱頭彫刻をみます。
Église Saint Laurent の内観:柱頭彫刻
基本的には、素朴な植物装飾です。
北側も、
南側も。
でも、たまに人がいます。
たまに動物もいます。
別角度から。ヒゲの人面が描かれています。
さらに別角度。なんだろう?これ。
こちらは、鳥かな。
最後に、身廊の西の端(ファサード裏)にある柱頭です。
別角度から。天使がいます。
さらに別角度。悪魔がいます。
バイキンマンみたいな悪魔。ああ、みられてよかった。
私がこちらの教会に来た理由は、この柱頭を見たかったからなんです。
Église Saint Laurent。重厚なロマネスク様式の建物には、素朴で魅力にあふれる柱頭彫刻があります。
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