2019年12月5日深夜に羽田空港をたち、翌朝9時半にボローニャ空港に着きました。
最初の目的地はNonantola。
ボローニャ空港からバスでボローニャ中央駅に行き、そこから電車でモデナに行くとスーツケースを預けて身軽になりました。
モデナで荷物を預けるときは、モデナ中央駅から南に450mほどの場所にあるこちらのホステルが便利です。
Ostello Modena San Filippo Neri 、営業時間や料金の詳細は検索してご覧ください。
私は予め電話して確認してから行きましたが基本的に営業時間内であれば宿泊客でなくても良心的な価格で荷物を預かってくれます。
カラフルで清潔でサービスもばっちりなホステルです。
受付で、まずスーツケースを預けました。
次にノナントラ(Nonantola)へ行くバス停の場所を尋ねました。すると太いマーカーと地図のコピーを取り出してバス停に○印をつけ、乗るバスの番号を「551」と大きく書いてくれました。親切〜!
バス停に行き「551」と大きく書いてあるコピーを手にバスを待ちました。見知らぬ男性が私の横でバスを待っている様子でしたが、道の向こうから551番バスが来るのを見ると大きく両腕をふって運転手が男性を見ると、男性は私を指差したのです。
あ、私のために運転手にアピールしてくれたんですか。
親切〜!
男性にお礼を言って1人でバスに乗り、運転手からキップを買うと運転手が「キップに打刻するのを忘れないでください」とこれまた親切。打刻するジェスチャーをしながら機械を探すと3人くらいの乗客がそろって打刻機を指差します。
親切な人しかいないのか?
こうして13時半頃 Nonantola のバスターミナルに着きました。
Nonantolaで目指すは Abbazia di Nonantola と Museo Benedettino e Diocesano です。
まず、Abbazia di Nonantola へ。
バスターミナルから東に450mほど歩くと見えてきます。
西扉口が素晴らしいのですが、あとでゆっくり見ます。
早速、教会の中へ。
おおお!と正面の地下聖堂に期待が高まりますが、たのしみはあとにとっておき、まずはそれ以外の部分をみます。
ふと右を見ると南側廊にタッチパネル式の案内がありました。
「ようこそ巡礼者と旅人」とはじまる案内によると、中世ヨーロッパの宗教的、文化的な中心地であり、エミリア・ロマネスク建築の傑作である修道院は1300年の信仰、歴史、芸術の素晴らしい証です。元はベネディクト会、後にシトー会の修道院で、ロンゴバルド王アストルフォの義理の弟である聖アンセルモによって752年に設立されました。ウィリジェルモと彼の工房によって彫られた壮大な扉口と地下聖堂を支える柱の森を持つ素晴らしいバシリカは、今日ではモデナ・ノナントラ大司教区の共同大聖堂教会となっています。
ベネディクト会教区博物館へのご訪問で旅程は完了です。修道院の聖なる宝物が展示されている場所で貴重な品々や聖遺物、特別な布地、羊皮紙、いにしえの修道院写字室の装飾写本、傑出したマティルデ・ディ・カノッサ(Matilde di Canossa)の福音書、カール大帝その他の中世の王や皇帝のモノグラムを含む貴重な皇室文書などが展示されています。
上の写真にもうつっていますが、このタッチパネル式案内にパンフレットが置いてありフロアプランが載っていました。
教会だけでなくその南西にある博物館についても紹介してあります。後陣、地下聖堂、西扉口はもちろんのこと博物館も見逃せません。
非常に盛りだくさんなのでノナントラ(Nonantola)は3ページに分けて書こうと思います。この<1>で地下聖堂、<2>で西扉口、<3>で後陣と博物館について書きます。
話を教会見学にもどします。
地下聖堂に行く前に教会の中を眺めましょう。
南側廊のタッチパネル式案内のあたりから東を向くと南側廊の壁には磔刑を描いた15世紀の木製彫刻がかかっています。
上の場所で右を向くと南に扉口があって
ここから外に出て後陣を見られるかと思ったのですが
どうやったら開けられるのか分からず
しばらく悩みましたが後で博物館で尋ねることにしました。(先に結果をお知らせしますと博物館から行くことができました!)
北側廊にも扉口があり、私は西扉口から入りましたがこちらからも入れます。
北扉口はスロープつき。
外から見るとこんな風に地味ですが通りに面するので多くの人が使います。
教会の中の見学を続けます。
内陣には立派な主祭壇があって1572年にヤコポ・シッラ・デ・ロンギ(Jacopo Silla dé Longhi)によって彫刻された8枚のカッラーラ大理石のパネルで装飾されています。
主祭壇は修道院の守護聖人である聖シルヴェストロ1世教皇に捧げられており、その聖遺物が中に安置されています。(パンフレットより)
聖シルヴェストロ1世は西暦314年から(コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認したとされるいわゆるミラノ勅令が313年でありアリウス派などが対立、分裂するなど教会の体制が大きく変わる難しい時期に)20年以上にわたって教皇をつとめた人。
イタリアでは今もよくこの名前を耳にします。というのも西暦335年12月31日に亡くなったから12月31日が祝日で、大晦日を「聖シルヴェストロの日」とも呼ぶんですよね。大晦日は花火が打ち上げられて友達とにぎやかにパーティする日だからお祭り気分のイメージです。
話がそれましたが、修道院を設立した聖アンセルモが教皇ハドリアヌス1世から聖シルヴェストロ1世の聖遺物をもらったそうなんです。(博物館の掲示物に書いてありました。)
由緒正しい聖遺物。
さて、いよいよこのページの最大のお目当ての地下聖堂に行きます。
地下聖堂入り口の壁に埋め込まれているのはロンゴバルド時代の浮き彫り装飾の断片。20世紀の修築の際に行われた発掘調査で見つかったものです(南側廊のタッチパネル式案内より)。
地下聖堂の中へ。
幻想的な空間が広がります。
地下聖堂の柱頭は8世紀から12世紀にさかのぼる彫刻で装飾されています。(南側廊のタッチパネル式案内より)
素朴な植物模様が味わい深い。
仔羊の彫刻もありました。
Abbazia di Nonantola、地下聖堂は8世紀から12世紀にさかのぼる彫刻で装飾された柱が森のように広がって幻想的です。
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