2019年GWの旅行九日目、五番目の目的地はCarrara。サン・ピエロ・ア・グラード(San Piero A Grado)から北に約61km、車で約45分の道のりです。
カッラーラ・ビアンコとよばれる美しい白大理石がとれる場所として有名で、既に古代ローマ時代には神殿などに使われていました。巨匠ミケランジェロが石材を自ら選ぶために足を運んでいたことでも知られています。
ここでの目的はサンタンドレア大聖堂(Duomo di Sant’Andrea)。
町の外の駐車場に車を停め、歩いて向かいます。
カッリオーナ通り(Via Carriona)に沿うように川が流れているので、橋を渡って市内中心部へ。
歩きながら眺めていると、何年も買い手が無さそうな「売出し中」の不動産物件の表示、外壁の塗装がはげた建物や、落書きが目につきました。
もしかしてCarrara、すさんでる?
寂しい気持ちになりながら歩いていると、こんな店が。
やっぱCarraraとくれば、これでしょ。石切の道具。おしゃれなゴーグルやカラフルなグローブがあるんですねえ。
工具店を見かけて、少し安心したところで、大聖堂を見学。
案内板がありました。それによると、最初の文書記録は1035年。その後、1099年に教区教会に格上げされたことに伴って、また、1137年に司祭館が設立されたことに伴って、建物が拡張されました。ファサードの下側やファサードから第三ベイまでの部分がこのとき拡張された部分です。
この、主扉口と第三ベイまでの彫刻は、ウィリジェルモ(Wiligelmo)親方の工房の仕事と言われています。
1151年に教会はルッカのサン・フレディアーノの修道士らにゆだねられ、12世紀後半のルッカ様式による身廊、後陣や装飾が造られました。1235年にクワイヤが、1282年に鐘楼が築かれました。14世紀に造られた中央の身廊とファサードの上部は、ピサ様式を感じさせる建築です。
ファサード(部分)。
主扉口
彫刻
南壁を見ると、ファサード側と後陣側で異なっていることがよく分かります。
南扉口から入ります。
開堂時間が書いてありました。
8時~12時半と、16時~19時まで開いています。
フロアプランつきの案内板がありました。そのフロアプランが、こちら。
柱頭彫刻、立派です。
かじり、かじられる動物、みつけました。
色大理石が使ってあるんですねえ。
内部の見学、終わり。
外に出て、後陣を見ます。
鉄の門があって、写真を撮りにくいなあと思っていると、向こうの建物から男性が出てきました。ご自身は出かけるところのようで「こっちから撮ったら良いですよ。」と門を開けてくれました。
ラッキー。良い場所から撮影できます。
門の中から撮るとこうなります。
後陣の中央に誰かいます。
拡大。
かくれているやつら発見。
さらに、南壁との間に、動物たちがおしあいへしあい。
拡大します。
南壁側も
サンタンドレア大聖堂(Duomo di Sant’Andrea)、ファサード、内部の柱頭、後陣の彫刻が見ごたえあります。
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