2018年9月の旅行七日目、二番目の目的地はMont-Saint-Vincent。グールドン(Gourdon)から南東に約5km、車でわずか約9分の道のりです。
ここでの目的はサン=ヴァンサン教会(Eglise Saint Vincent)。
夫婦で「モン=サン=ヴァンサンだね」、「もーさん婆さん?」などと、しょうもないやり取りをしながら山を登り、教会の前に着くと、広場に車を停めました。
教会の南側が見えています。近づくと、一部が修繕中でした。
写真の向かって左下(教会建物西側入口)はポルティコになっていて、ここはナルテックスと呼ばれる玄関部分です。
ナルテックスの上の階には(トゥルニュ(Tournus)みたいに)礼拝堂がありますが、行くことはできません。
建物の反対(北)側からナルテックスを見ます。
写真の中で、向かって左が西扉口。ここから入るのですが、その前に後陣をチェックします。
教会建物の東側の姿。鐘楼がありません(詳しいことは後ほど)。
振り返ると、絶景が広がっています。
ここからの眺めをユーチューブにアップしました。
さて、西扉口に戻ります。ここにはロマネスク彫刻があります。
ティンパヌムは、荘厳のキリストと、聖ペトロと聖パウロかなと思います。
まぐさ石を支えているアトラス南側
アトラス北側
柱頭に彫刻があります。
頬を寄せ合うライオン、グールドン(Gourdon)の彫刻に似ています。
教会の中に入ると、案内掲示がありました。
案内掲示によれば、この地には古くから宗教施設があり、6世紀にはサン=ヴァンサンの聖遺物がもたらされました。その後「サン=ヴァンサン」は城の名前に、さらにこの地の名前になります。
10世紀にクリュニー系の小修道院が創設され、11世紀以降いくつかの段階に分けてロマネスク教会が建てられました。その後は衰退し、1506年にはベネディクト会が去って教区教会となります。
1772年にクワイヤのヴォールトが崩落。さらにフランス革命後の1794年には地区の自治体が鐘楼を解体しました。教会の東側の建物は再建されましたが、この時から教会には鐘楼がなく、どのような姿だったのかも分かっていません。
鐘楼が無いのは、そうゆうことでしたか。
教会内を見ます。
façadeを背にして祭壇方向です。教会はラテン十字の三廊式。トゥルニュ(Tournus)で見たような、 身廊に対して横渡しにしてあるヴォールトが特徴的です。
北側廊
南側廊
祭壇を背にしてfaçadeを見ます。高窓が写っています。
ロマネスク様式の柱頭彫刻が残っています。
動物。
植物。
この、鼻の穴の大きい動物の両側に人の顔がある彫刻、ブルゴーニュに来てからあちこちで見かけます。
大きな目玉がぎょろり。
植物
口が印象的
フクロウ。目が大きくてかわいい。
サン=ヴァンサン教会(Eglise Saint Vincent)。貴重なロマネスク建築やロマネスク美術が楽しめます。
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