2018年3月の旅行は、主にルシヨン(Roussillon)なのですが、ジローナ(Girona)にも行くことを決めました。
理由は、有名なタペストリーとジローナの街(きれいらしいんですよ、これが)を見たかったから。
ルシヨンのロマネスクを見る間はペルピニャン(perpignan)に滞在する予定です。ペルピニャンからジローナまで(写真は車で移動する場合なので1時間16分と表示してありますが)特急電車だと40分くらいで着くんだそうで。
こりゃ、行くでしょう。
その前に必読と思って、買って読みました。こちら。
金沢百枝 『ロマネスクの宇宙―ジローナの『天地創造の刺繍布』を読む』
著作内では「タペストリー」とは呼ばず、「刺繍布(ししゅうふ)」と呼びます。(その理由は著作内に書いてあります。)ここからは「刺繍布」でいきます。
私を含め、『天地創造の刺繍布』を見る人は、きっと全員、以下の二つのポイントを知りたいです。
1. 何を意味するのか(何が描かれているのか)?
2. いつ、どこで、誰が、何のために作ったのか?
「序論」でまず、これが書いてあって、ポイントを突いてもらえるんだ!と喜びます。
読み進むと、ポイントを突くための全体の構想も、仮説とその考察の運び方も、丁寧でしかも理路整然としているんです。とても分かり易い。へー、そーなんだ!って感じで。
頭のいい人がよく考えを練って、一つ一つ、根拠を検証して、整理するとこんな論文になるんだ!と納得し、やっぱり、秀才だから、そんじょそこらの人とは違うんだわ。すごいや。と感心しまくりでした。
なお、一箇所だけ、激しく共感した部分がありました。「あとがき」です。初めて刺繍布(に描かれた生き物)をみた時のくだり。
さすがの秀才に、私と同じところがあるなんて!と嬉しくなりました。
オススメです。
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ルシヨンからカタルーニャ、同じカタルーニャですもんね。あの刺繍は、本当にかわいいけれど、暗いですよね~。
金沢さんの本、面白いんですね。高くて、手が出ず、一時帰国の度に、丸善で、高いなぁ、と思いながら、眺めています、笑。
ルシヨン、フランスっぽい所もあるけどカタルーニャでした。気質がカラッと真面目で、別の文化を尊重する感じ。好きです。
刺繍かわいかったです!キリストの青い目が印象的でした。
ご紹介した本は「今、買わないでどうするんだっ!」と気合で買って読みました。良いです(^-^)